連載を再開した渡邊渚さん。隔週、月曜日に配信予定(撮影/西條彰仁)
昨年8月末にフジテレビを退社した渡邊渚アナウンサー(28)。2020年の入社後、多くの人気番組を担当したが、2023年7月に体調不良を理由に休業を発表。退社後に、SNSでPTSD(心的外傷後ストレス障害)であったことを公表した。約1年の闘病期間を経て、再び前に踏み出し、NEWSポストセブンのエッセイ連載『ひたむきに咲く』も好評だ。今回のテーマは渡邊さんにとって公私ともに思い入れの強い「バレーボール」について熱烈な愛を語り尽くす。
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バレーボールを五感で楽しめる
5月初旬、SVリーグ(日本のバレーボールのトップリーグ)の全日程が終了し、初代チャンピオンが決まりました。SVリーグ初年度の2024-25シーズンは、あらゆる変化があり、たくさん楽しませていただきました。今回は大好きなバレーボールについて、ひたすら書いただけの自己満足なエッセイになっています(笑)。バレーを見たことがない、あまり詳しくないという方に、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。
まず、今シーズンのプレー面での大きな変化は外国人選手の枠が増えたことです。2024年パリ五輪でも活躍しメダリストとなったアレクサンデル・シリフカ(ポーランド)やトリー・デファルコ(米国)、今季のレギュラーシーズンMVPに輝いたニミル・アブデルアジズ(オランダ)など、世界で活躍する選手たちを日本で見られるというのは、バレーオタクの私としてはこの上ない幸せでした。
外国人選手から良い影響を受けて、リーグ全体の底上げや強化につながっているのではないかと思います。SVリーグ発足時に掲げられた「世界最高峰のリーグを目指す」という言葉に、はじめはずいぶん大きく出たな〜と感じましたが、それも夢物語ではないのかも! と思えるようになりました。
コート外でも変化がありました。まずは会場の雰囲気! フードエリアが以前より充実して、チームの地域性や特徴が出ています。例えば、サントリーサンバーズ大阪のホームゲームの会場ではサントリーの飲み物が楽しめたり、ご当地の食を楽しめたり。試合前のコート内に入れたり、バレー体験教室も開かれたり……地方へ遠征してでも会場へ行きたくなり、バレーに詳しくない人でも楽しめる仕掛けが増えたような気がしています。
また応援も、初心者が置いてけぼりにならないよう、MCが会場と観客を繋いでくれます。例えば東京グレートベアーズは演出がよくて観戦が楽しいと評判ですし、日本製鉄堺ブレイザーズは応援団長が独自性のある面白いやり取りを繰り広げています。バレーを五感で楽しめるような会場作りが行なわれています。