打順もポジションも固定できずにいる(阿部慎之助監督)
巨人が主砲・岡本和真(28)の故障離脱で苦しんでいる。不動の4番が戦列を離れたのは“アクシデント”に見えるが、大物OBからは阿部慎之助監督(46)の責任を問う声があがっている。
巨人打線が抱える課題は多い。つながりを欠く打線は5月7~17日にかけて70イニング連続でタイムリーなしに終わった。
巨人OBで、監督としてヤクルト、西武を日本一に導いた広岡達朗氏が厳しく指摘する。
「阿部監督が結果論で毎日オーダーを変えすぎなんです。各選手にどの打順でどんな役割を担わせるかを日頃から考えていないから、目の前だけを見てコロコロと変えてしまう。それで結果が出ない悪循環に陥っている」
今季の巨人の(投手を除いた)スタメンオーダーは開幕から44試合(5月21日時点、以下同)で39通りもある。3番・吉川尚輝(30)と4番・岡本は固定できていたが、岡本の離脱後はクリーンアップも12試合で8パターンという状況だ。
「4番に据えたキャベッジ(28)はその後、押し出しによる1打点のみ。秋広優人(22)らとのトレードでソフトバンクから獲ったリチャード(25)をいきなり7番・サードで起用したのも人材不足の象徴。移籍前は二軍降格させられていた選手です」(スポーツ紙デスク)
今季から加入した甲斐拓也(32)は開幕戦での7番から、打撃好調を受けて2番や5番を任されていたが、調子を落とすと8番に下がり、5月に入ると岸田行倫(28)や大城卓三(32)がスタメンマスクの試合も増えた。
そうして打順に加えて守備も固定できずにいる。
サードは開幕スタメンが坂本勇人(36)で、2戦目以降は中山礼都(23)との併用に。絶不調の坂本が二軍に落ちると阿部監督は岡本にサードを守らせた。さらにその後、門脇誠(24)やルーキーの浦田俊輔(22)をサードで試すため、岡本はファーストに回された。そこで岡本が負傷する。