小泉純一郎氏(時事通信フォト)
「進次郎氏のやり方は親父さんの小泉純一郎・元首相を彷彿させる」
そう指摘するのは政治評論家の木下厚氏だ。小泉内閣の郵政民営化当時、野党代議士として国民の熱狂を目の当たりにした経験を持つ。
「郵政民営化の時は小泉首相が国民を味方につけて自民党内の反対派と派手に喧嘩し、野党は蚊帳の外に置かれた。進次郎氏も自民党の農水族議員や農協という抵抗勢力と対決しながら備蓄米の値下げ販売に踏み切って国民に強くアピールしている。いつの間にか、石破内閣のコメ無策を批判していた野党から主役の座を奪ってしまった」
野村元農相は郵政民営化に反対して法案の採決で棄権に回った人物。それだけに、進次郎氏が“父譲りの手法”で農協の既得権をぶっ壊すことを警戒しているとみられ、こんな発言もしている。
「小泉農相はお父さんに似ていて、あまり相談することなく、自分で判断したものをどんどんマスコミに発表している。森山(裕・幹事長)先生からチクリとやっていただかないと今後心配だ」
(第2回に続く)
※週刊ポスト2025年6月20日号