店内の壁にサインをする大の里(「鮨正」のXより)
祖父が明かした横綱の少年時代
大の里の祖父・中村貞夫さんにも話を聞いた。少年時代の大の里が、新潟県糸魚川市の中学校にひとりで相撲留学することを自ら決断したというエピソードは有名だ。貞夫さんは、「すぐ嫌になって帰ってくるんじゃないかと思ったんだけど、ここまで来られた。本人が決めたというから、みんなで見守ってきた感じだね」と当時を回想する。
──子どもの頃は、野球をやりたがっていたんですよね。
「初めは、『僕、野球やりたい。相撲やりたくない』って言うとった(笑)。でも、たまたま体が大きかったもんでね。小学生の大会に出ればほとんどの子に勝っとった。体が大きいので、ドン! とぶつかれば、ほとんどの子は一発で持っていかれるからね。それで(相撲が)面白くなったのかもしれない」
──昔から体は大きかったんですか?
「生まれたときから大きかったね。同級生らと比べると、頭ひとつ飛び抜けていたね」
──ごはんはよく食べましたか? おじいさんのお家でも食べていましたか?
「食べてましたよ。普段は自分の家でも食べてるんですけど、家では朝ごはんはパン食なのにパンはあまり好きじゃないもんで、小学校に行く前にここにも寄って、朝は2回ごはんを食べてましたね」