収監された水原被告(右は妻とともに住んでいたニューポートビーチの自宅)
ドジャース・大谷翔平選手(30)の元通訳で、銀行詐欺罪などに問われて禁錮4年9月を言い渡された水原一平元受刑者(40)が、米ペンシルベニア州の連邦刑務所に収監された。水原受刑者の代理人であるマイケル・フリードマン弁護士はNEWSポストセブンの取材に対し、「6月16日(米現地時間)にペンシルベニア州の刑務所に到着した」と認めた。
同日は奇しくも、大谷選手が約1年10ヶ月ぶりにマウンドに上がった記念すべき日と重なった。水原受刑者はかつての相棒の“二刀流復活”を見届けることなく、塀の中へ入っていった。(以下敬称略)【前後編の前編】
在米ジャーナリストが語る。
「今年2月、カリフォルニア州にある米連邦地裁で開かれた判決公判で、弁護側は水原氏の収監先について『カリフォルニア州南部の施設を希望している』と伝えていましたが、要望は受け入れられなかったようです。
ドジャースファンの多い地域の刑務所だと、中でいじめを受ける可能性が高いという、司法省の判断もあったのかもしれません」(以下同)
フリードマン弁護士によると、水原受刑者はペンシルベニア州の連邦矯正施設で、「アレンウッド・ロー」と呼ばれる警備レベルの低い施設に収監された。収監者は全員男性で、約970人いる。
問題はこの施設の場所だ。ペンシルベニア州は東海岸に位置し、水原受刑者が居住していた西海岸のカルフォルニア州からは、直線距離で3000キロ以上も離れている。近くに住んでいた親族や知人、友人が面会をしたいといっても、容易に足を運べる場所ではない。
「水原氏の父親はロサンゼルスの日本料理屋で働いており、母親と共にロサンゼルス近郊に住居を構えています。刑務所に面会に行くには、まず飛行機で5時間かけてペンシルベニア州の州都・フィラデルフィアに行き、そこから車で3時間ほど移動する必要があります。
搭乗手続きなどの時間も入れると、片道だけで半日は過ぎてしまう。親族や友人も、ここまで遠いと手紙のやり取りだけになってしまうかもしれません」