芸能

今春最大の話題作『最後から二番目の恋』最終話で見届けたい3つの着地点 “続・続・続編”の可能性は? 

月9ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』主演の中井貴一と小泉今日子

月9ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』主演の中井貴一と小泉今日子

 小泉今日子、中井貴一主演で話題を呼ぶ“月9ドラマ”『続・続・最後から二番目の恋』(フジテレビ系)。23日放送の最終話では、どんな着地点に注目すればいいのか? そしてさらなる続編の可能性は? コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。 

* * * 

 23日夜、『続・続・最後から二番目の恋』(フジテレビ系)の最終話が放送されます。 

 同作はネット上の記事やコメントの数、TVerの配信再生数やお気に入り登録数なども含め、今春最大の話題作だったことは間違いないでしょう。実際、16日の第10話放送後から23日にかけてネット上には「最終回が来てほしくない」などと早くもロスを嘆く声があがっていました。 

 そもそもドラマのシリーズ作は「第1弾が最も面白くて右肩下がりになっていく」と言われがちな中、なぜ『最後から二番目の恋』は3作目の“続・続編”でも支持を保ち続けられるのか。さらに最終話はどんな着地点に注目して見ればいいのかなどを掘り下げていきます。 

視聴者と同じ年月を重ねる俳優たち 

 なぜ『続・続・最後から二番目の恋』はひさびさの続・続編でも支持を保ち続けられるのか。その最大の理由は、視聴者に登場人物たちが愛されていることでしょう。 

 今回の続・続編でも、主人公の吉野千明(小泉今日子)と長倉和平(中井貴一)だけでなく、和平の家族である妹・水谷典子(飯島直子)、双子の妹・長倉万理子(内田有紀)と弟・長倉真平(坂口憲二)、娘・長倉えりな(白本彩奈)、和平の部下から真平の妻になった長倉知美(佐津川愛美)。さらに千明の親友である荒木啓子(森口博子)と水野祥子(渡辺真起子)、千明の部下である三井道子(久保田磨希)らも単なる脇役ではなく、自分の人生における主人公のようにスポットが当てられています。 

 ドラマの中で彼らの社会と日常が丁寧に描かれ、視聴者はそれを見守る楽しさがあるため、複数のキャラクターに思い入れが持てること。ほとんどのキャストが続投し、しかもほぼ実年齢の役を演じ続けていること。彼らの充実した日々だけでなく、シビアな現実も描いていることで、他のドラマとは一線を画す愛着が芽生えている様子がうかがえます。 

 さらに続・続編は、2012年の第1弾、2014年の第2弾に続くシリーズ第3弾ですが、11年ぶりの放送だったことで、登場人物たちにいい意味での余白が生まれました。その11年間は放送されていなくても登場人物と俳優たちには視聴者と同じ年月が流れていて、「どんなことがあったんだろう」と想像をふくらませられることが続・続編の面白さにつながっています。実際、続・続編では「11年前とは変わったな」と思わせる関係性や言動が散りばめられていて、“変わっていくことと変わらないもの”がバランスよく描かれてきました。 

 また、その11年間は結果的に視聴者にとって「やっぱりこの人たちはいいな」、演じる俳優たちにとって「やっぱりこの役は演じ続けていきたい」と感じさせる熟成期間になったのかもしれません。 

関連記事

トピックス

モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
「港区女子がいつの間にか…」Nikiが親密だった“別のタレント” ドジャース・山本由伸の隣に立つ「テラハ美女」の華麗なる元カレ遍歴
NEWSポストセブン
米大リーグ、ワールドシリーズ2連覇を達成したドジャースの優勝パレードに参加した大谷翔平と真美子さん(共同通信社)
《真美子さんが“旧型スマホ2台持ち”で参加》大谷翔平が見せた妻との“パレード密着スマイル”、「家族とのささやかな幸せ」を支える“確固たる庶民感覚”
NEWSポストセブン
高校時代の安福容疑者と、かつて警察が公開した似顔絵
《事件後の安福久美子容疑者の素顔…隣人が証言》「ちょっと不思議な家族だった」「『娘さん綺麗ですね』と羨ましそうに…」犯行を隠し続けた“普通の生活”にあった不可解な点
デート動画が話題になったドジャース・山本由伸とモデルの丹波仁希(TikTokより)
《熱愛説のモデル・Nikiは「日本に全然帰ってこない…」》山本由伸が購入していた“31億円の広すぎる豪邸”、「私はニッキー!」インスタでは「海外での水着姿」を度々披露
NEWSポストセブン
優勝パレードには真美子さんも参加(時事通信フォト/共同通信社)
《頬を寄せ合い密着ツーショット》大谷翔平と真美子さんの“公開イチャイチャ”に「癒やされるわ~」ときめくファン、スキンシップで「意味がわからない」と驚かせた過去も
NEWSポストセブン
生きた状態の男性にガソリンをかけて火をつけ殺害したアンソニー・ボイド(写真/支援者提供)
《生きている男性に火をつけ殺害》“人道的な”窒素吸入マスクで死刑執行も「激しく喘ぐような呼吸が15分続き…」、アメリカでは「現代のリンチ」と批判の声【米アラバマ州】
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の学生時代
《被害者夫と容疑者の同級生を取材》「色恋なんてする雰囲気じゃ…」“名古屋・26年前の主婦殺人事件”の既婚者子持ち・安福久美子容疑者の不可解な動機とは
NEWSポストセブン
ソウル五輪・シンクロナイズドスイミング(現アーティスティックスイミング=AS)銅メダリストの小谷実可子
《顔出し解禁の愛娘は人気ドラマ出演女優》59歳の小谷実可子が見せた白水着の筋肉美、「生涯現役」の元メダリストが描く親子の夢
NEWSポストセブン
ドラマ『金田一少年の事件簿』などで活躍した古尾谷雅人さん(享年45)
「なんでアイドルと共演しなきゃいけないんだ」『金田一少年の事件簿』で存在感の俳優・古尾谷雅人さん、役者の長男が明かした亡き父の素顔「酔うと荒れるように…」
NEWSポストセブン
マイキー・マディソン(26)(時事通信フォト)
「スタイリストはクビにならないの?」米女優マイキー・マディソン(26)の“ほぼ裸ドレス”が物議…背景に“ボディ・ポジティブ”な考え方
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
《かつてのクマとはまったく違う…》「アーバン熊」は肉食に進化した“新世代の熊”、「狩りが苦手で主食は木の実や樹木」な熊を変えた「熊撃ち禁止令」とは
NEWSポストセブン
アルジェリア人のダビア・ベンキレッド被告(TikTokより)
「少女の顔を無理やり股に引き寄せて…」「遺体は旅行用トランクで運び出した」12歳少女を殺害したアルジェリア人女性(27)が終身刑、3年間の事件に涙の決着【仏・女性犯罪者で初の判決】
NEWSポストセブン