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「被害結果は有形無形に及んだ」懲役3年を求刑

 検察官は論告において、チャリティ募金への行為は、金額面だけでなく同社の信用毀損にもつながり、有形無形の被害結果をもたらしているとその影響力を指摘。横領した会社資金を経費の補填などに使ったとする主張については合理的な理由はないと否定し、懲役3年を求刑した。

 弁護人は、事件発覚後速やかに会社の求めに応じて返金されており、横領行為は個人的な遊興目的でなく、被告人が主張する経費の補填、募金額の調整であるとし、動機に酌量の余地を求めた。その他、被害会社も内部統制が不十分であったことから事件発覚が遅れた点、事件後に会社を解雇されたことなどの社会的制裁を受けている点などから執行猶予判決を求めた。

 最後に、田村被告に陳述の機会が与えられた。裁判長に許可を取って、その場に立ちあがった。そして募金をしたこれまでの人々、会社従業員、会社・グループ会社全てに対して謝罪の言葉を述べた。

「すべて私の心の弱さがそうさせたと思っております。これからは厳しく律し、周りの力を借りて、もうこのようなバカなことはいたしません」

「日本海テレビへは、一刻も早く返金をと思って対応したが、それで済んだとは思っていない。今後、社会へも福祉活動もして贖罪活動をしていく。この度は本当に申し訳ありませんでした」

 裁判長に対し頭を下げ、その後傍聴席に対しても5~6秒頭を下げた。

 今後は福祉活動に力を入れるという田村被告。募金がどのような形で福祉に役立てられてきたことを目の当たりにすることで、改めて過ちの大きさに気付くのかもしれない。

(了。第1回から読む)

●取材・文/普通(ライター)

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