森下は交流戦前まで絶好調だっただけに、不調が続くとなればその影響は大きいだろう。
阪神のヘッドコーチや編成部長を歴任した黒田正宏氏(野球評論家)も、「パ・リーグ上位の日本ハム、オリックスを5勝1敗で切り抜けたので安心していたが、遠征で6連敗したのは計算外。やはり石井の不在が大きかった」と語る。リーグ戦再開後のカギは「石井が戻ってくるまで、村上、才木を中心に先発投手がどこまで踏ん張れるかでしょうね」と指摘している。
ただ、黒田氏は不安要素ばかりではないと見ている。
「先発は心配していません。伊藤の復活もあるし、デュプランティエもかつてのメッセンジャーのような存在。石井がいつ戻るかは問題でしょうが、湯浅も岩崎も休養を取れたし、桐敷拓馬が下から戻ってきたので万全になってくるでしょう。
打撃陣は外野の3人(佐藤輝、森下、近本光司)は固定されているのでいいが、問題はサード。ヘルナンデスや木浪(聖也)、糸原(健斗)熊谷(敬侑)などを使っているが、高寺(望夢)が一軍でも覚醒して固定できるかどうか。そこが固まれば攻守とも死角はなくなってくる。打てない守れないといっても、交流戦でセ・リーグ2位ですからね」
不安を吹き飛ばす戦いを見せられるか。
※週刊ポスト2025年7月11日号