国内

盗撮逮捕教師“リーダー格”森山勇二容疑者在籍の小学校は名古屋市内で有数の「性教育推進校」だった 外部の団体に委託して『思春期セミナー』を開催

保護者を裏切った森山勇二容疑者

保護者を裏切った森山勇二容疑者

 小学校教員らによる“変態教師グループ”の存在が明らかになった──。6月24日、女子児童の下着姿などを盗撮してSNSで共有したとして、愛知県警は名古屋市の公立小教員の森山勇二容疑者(42)、横浜市の公立小教員の小瀬村史也容疑者(37)を逮捕した。

「3月に少女の持ち物に体液をかけたとして、器物破損の罪で名古屋市の公立小学校教員・水藤翔太被告(34)が逮捕されたことがきっかけで、水藤被告のスマホから女子児童の盗撮画像を仲間うちで共有していたグループの存在が明らかになった。メンバー間で『羨ましいです』『見入っちゃいます』などと盗撮画像を絶賛するやり取りをしていたことが明らかになっています」(社会部記者)

 10人近い盗撮教員集団の“リーダー格”と目されるのが森山容疑者だ。

「SNSのアプリで盗撮グループを開設・管理し、ほかの教員を仲間に招き入れていたとみられます。学校内でも校長を補佐して教員をまとめる主幹教諭で信頼も厚かったそうです。大量の盗撮画像は『学校のデジカメで撮影した』と供述しているようです」(同前)

 堂々と児童を撮影できた背景には森山容疑者の業務が関係していたようだ。名古屋市教育委員会の担当者が語る。

「森山容疑者はほかの教員とともに生徒への指導を行なう立場で、学校行事の際には引率サポートを率先して行なっていました。最近は修学旅行や運動会などの大きな行事以外は外部のカメラマンに依頼せず、教員がデジカメやスマホで学校行事の集合写真を撮ることが珍しくありません。児童らも教員からカメラを向けられることに違和感や抵抗感を持つことが少なく、森山容疑者が自らカメラを持って撮影することもあったと聞いています」

 責任ある立場でありながら児童や保護者の信頼を裏切る犯行に及んだ森山容疑者。実は彼が在籍する名古屋市立小坂小学校は、市内でも有数の「性教育推進校」だった。

「小坂小は2016年から、保育園や小中高向けの性教育の出前講座をする団体に外部委託を行ない、年に数回、児童を対象に性教育の講義と実習を行なう『思春期セミナー』を開催していました。この団体は厚労省の子ども家庭局長賞の受賞経験がありますが、実際に外部委託まで行なう小学校は名古屋市内では少なく、小坂小は性教育に特に力を入れていた印象があります」(前出とは別の名古屋市教育委員会の担当者)

 小坂小学校に娘を通わせている母親がこう憤る。

「思春期セミナーではプライベートゾーンを人に見せたり触らせたりしてはいけないことや、妊娠や出産の仕組みを学んだそうです。家庭では伝えにくい性に関する事柄を学校が教えてくれるのはありがたかっただけに、娘が通う学校でなんてことをしてくれたんだと裏切られた思いです」

 盗撮グループに参加していた残りの教員の素性は現時点で明らかではなく、教員3人の逮捕で幕引きとはいかない。

 名古屋市の広沢一郎市長は市立学校の全教員1万2000人を対象に、同様の事案がないか調査する方針だ。卑劣な犯罪から子供たちを守るため、全国の自治体で徹底的な調査が必要になる。

※週刊ポスト2025年7月18・25日号

関連記事

トピックス

麻原が「空中浮揚」したとする写真(公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」より)
《ホーリーネームは「ヤソーダラー」》オウム真理教・麻原彰晃の妻、「アレフから送金された資金を管理」と公安が認定 アレフの拠点には「麻原の写真」や教材が多数保管
NEWSポストセブン
”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
「(市議会解散)あれは彼女のシナリオどおりです」伊東市“田久保市長派”の女性実業家が明かす田久保市長の“思惑”「市長に『いま辞めないで』と言ったのは私」
NEWSポストセブン
左から広陵高校の34歳新監督・松本氏と新部長・瀧口氏
《広陵高校・暴力問題》謹慎処分のコーチに加え「残りのコーチ2人も退任」していた 中井監督、部長も退任で野球経験のある指導者は「34歳新監督のみ」 160人の部員を指導できるのか
NEWSポストセブン
松本智津夫・元死刑囚(時事通信フォト)
【オウム後継「アレフ」全国に30の拠点が…】松本智津夫・元死刑囚「二男音声」で話題 公安が警戒する「オウム真理教の施設」 関東だけで10以上が存在
NEWSポストセブン
二刀流復帰は家族のサポートなしにはあり得なかった(getty image/共同通信)
《プールサイドで日向ぼっこ…真美子さんとの幸せ時間》大谷翔平を支える“お店クオリティの料理” 二刀流復帰後に変化した家事の比重…屋外テラスで過ごすLAの夏
NEWSポストセブン
9月1日、定例議会で不信任案が議決された(共同通信)
「まあね、ソーラーだけじゃなく色々あるんですよ…」敵だらけの田久保・伊東市長の支援者らが匂わせる“反撃の一手”《”10年恋人“が意味深発言》
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《デートではお揃い服》お泊まり報道の永瀬廉と浜辺美波、「24時間テレビ」放送中に配慮が見られた“チャリT”のカラー問題
NEWSポストセブン
8月に離婚を発表した加藤ローサとサッカー元日本代表の松井大輔さん
《“夫がアスリート”夫婦の明暗》日に日に高まる離婚発表・加藤ローサへの支持 “田中将大&里田まい”“長友佑都&平愛梨”など安泰組の秘訣は「妻の明るさ」 
女性セブン
経済同友会の定例会見でサプリ購入を巡り警察の捜査を受けたことに関し、頭を下げる同会の新浪剛史代表幹事。9月3日(時事通信フォト)
《苦しい弁明》“違法薬物疑惑”のサントリー元会長・新浪剛史氏 臨床心理士が注目した会見での表情と“権威バイアス”
NEWSポストセブン
海外のアダルトサイトを通じてわいせつな行為をしているところを生配信したとして男女4人が逮捕された(海外サイトの公式サイトより)
《公然わいせつ容疑で男女4人逮捕》100人超える女性が在籍、“丸出し”配信を「黙認」した社長は高級マンションに会社登記を移して
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン