既婚者マッチングアプリでトラブルになりやすいのはセキュリティ面だけではない。相川氏は“顔バレ”のケースに注意を促す。
「ご家族が気づかなくても、写真を見た『パパ友』『ママ友』に利用がバレてしまうケースは想像以上に多い。プロフィール上でどの写真を使うかというのは重要です。どこで誰が見ているかわからないので、甘く見ないほうがいい」
そのため顔写真を加工して載せるケースが多いが、作業を煩わしく思う人もいる。その点、既婚者クラブでは5段階で調節可能な「ぼかし加工」が自動で行なえる。
「プロフィールを登録する際に自動的に写真にぼかしが入り、人相が判別できなくなります。逆にずっと顔がわからないまま会うのは怖いという人もいますが、マッチングが成立したら加工されていない写真を送れるため、互いに相手の顔を確認できます」(同前)
ほかのアプリでも興味を持った相手にだけ顔写真を公開する機能など工夫が凝らされているケースがあり、事前に確認しておくと良いという。
実際のアプリ利用者の声を聞いてみた。夫と小学生の子供がいる40代女性は、幸せだが平凡な日常に物足りなさを感じて利用を始めたという。
「夫とは良好な関係ですが完全にパパとママという感じ。特に不満があるわけではないのですが、マンネリ化してきた生活に少しでも変化がほしくて登録しました」
この女性は、約半年の間にアプリで2人の既婚男性と会ったという。
「1人目の男性とは大学のサークル活動以来のテニスを数回しましたが、最近はLINEで近況をたまに報告するくらいの関係です。2人目の男性とはかなりウマが合って、食事や映画に行くたびに結構赤裸々な不満を聞いてもらうように。だんだんリラックスできるようになってきました(笑)。毎日のドキドキ感が非日常で楽しいんです」
正しく使いこなせば生活に新たな潤いを足すことができるかもしれない。
※週刊ポスト2025年8月8日号