“抗日”キャンペーンのポスター(中華人民共和国駐日大使館の公式Xより)
「映画自体のストーリーはしっかりしているのですが、旧日本軍による残虐な行為がことさらに強調されている。旧日本兵が中国人を燃やしたり、袋にいれたりとさまざまな方法で殺害しているシーンが細かく描写されています。日本兵が赤ちゃんを地面にたたきつけるシーンなどもあり、こういった部分が切り取られ、SNSで炎上しているんです。映画を観た中国人の子供の反応のショート動画も出回っているのですが、怒ったり、泣いたり、沈黙したりといった子供の姿に大人も影響を受けている」(同前)
この映画は日本では公開の予定はないが、オーストラリアや北米などの海外でも相次いで公開されており、国際的にも日本のイメージに影響が出るだろう。
「ほかにも『東極島』という戦争映画が8月8日に公開されています。そして何より、現地在住の日本人の間で危惧されているのが『731』です。人体実験を行っていたとされる日本の731部隊を扱った映画で、日本の戦争犯罪を暴くという趣旨もあり、予告編が出てからかなり話題となっていました。
あまりにむごい描写が多いことから7月末の公開予定が延期となった経緯もあり、一部の日本メディアは日本への配慮かといった期待を込めた記事も出していました。しかし、蓋を開けてみれば“最も敏感な日”に公開が決まってしまいました」(同前)
最も敏感な日というのは9月18日。満州事変の発端となった柳条湖事件が起きた日だ。