学校側は寮内で何が起こったか説明する様子は無かったという
高校ゴルフの名門・沖学園高校(福岡市)に激震が走っている──9月12日、博多署は前寮長だった30代の男性を生徒3人への傷害容疑で書類送検した。同校を巡っては、昨年12月から今年6月にかけて、生活態度の改善を指導する際に前寮長が寮生に対して暴言及び暴行などの行為を行っていたことを8月にNEWSポストセブンが報じていた。それまで学校側は事実を公表していなかった。
学校関係者がこれまでの経緯を語る。
「前寮長は今年6月上旬、部屋のエアコンを切り忘れた寮生に対して至近距離からステンレス製のコップを右目付近に投げつけ、数針を縫うケガを負わせました。一歩間違えば失明する危険性があった。6月16日日にもエアコンを切り忘れた寮生2名に『お前ら今日中に殺すからな』とメッセージを送り、ビンタや蹴り、2人の頭をぶつけるなどして頭などに出血するケガをさせていました。前寮長は日常的に複数の寮生らに暴言や暴力を行っていたようです」
当初、被害を受けた寮生らは「遠くにいる親に心配をかけたくない」と、暴言や暴行に耐えていたが、「前寮長に殺されるかもしれない」という恐怖心から保護者に相談したことで、学校が事態を把握することとなった。前寮長は学校の聞き取りに暴言と暴行行為を認め、6月17日付で解雇となった。だが、同校が事案をすぐに公表することはなかった。