前相撲デビューになるが…
モンゴル旋風再来──秋場所の新弟子検査に立ち会った親方衆は脅威すら感じたという。
いま、新弟子検査に合格したモンゴル出身の2人に注目が集まっている。伊勢ヶ濱部屋のオチルサイハン(23歳=185センチ、150キロ)と玉ノ井部屋のオトゴンバト(21歳=197センチ、175キロ)だ。相撲担当記者が言う。
「新弟子検査の基準は167センチ、67キロだが、それをはるかに凌ぐ体格です。玉ノ井部屋のオトゴンバトは現役最長身の金峰山より2センチ大きく、横綱・大の里より5センチも大きい。新たな現役最長身力士となります。明徳義塾OBでモンゴル出身の高砂親方(元関脇・朝赤龍)の勧めで相撲留学し、東洋大相撲部に進んだ経歴の持ち主です。
外国出身力士には大相撲の伝統文化などを学ぶ研修期間が必要ということで、東洋大を3年生で中退。今年1月に玉ノ井部屋に入門した。中退しなければ大学4年生となっていたわけだが、年齢は5月に21歳になったところで、通常より1歳若い。
モンゴルでは体が大きかったことから1年早く5歳で小学校に入学したため、明徳義塾にも14歳で入学。そのまま大学に進んだため、同級生が全員1歳上だというエピソードの持ち主です。
玉ノ井部屋には東洋大出身の先輩で、十両の東白龍と羽出山がいるため入門を決めたが、稽古場ではこの2人の十両と互角に相撲を取っている」