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「山をなめるな!と激怒されたことも…」“コスプレ登山家”が語った“デリバリー登山”を続けるための大マジメな登山準備《配達バッグには必要な装備がぎっしり》

都内在住の会社員・馬並太志さん(インスタグラムより)

 関東の山々を中心に、架空のピザ配達員やビールの売り子、寿司職人、パティシエ姿など変わった格好で、驚きと笑いを届ける“デリバリー登山”をしている馬並太志さん(活動ネーム、本名・年齢非公表)。関東甲信越地方の登山好きたちにたびたび目撃され、その存在は登山客の間でじわりと知られるようになっている。

 2021年から、仕事が休みの日に趣味として活動しているというが、登山する山はどのように決めているのか。ユーモアたっぷりなコスプレのアイデアはどう生まれ、“本物さながら”の小道具はどのように制作しているのか、また活動はいつまで続けるつもりなのか──、本人が明かしてくれた。【前後編の後編。前編から読む

“デリバリー登山”をする馬並さんは神出鬼没だ。日本最高峰の富士山(同3776メートル)、中央アルプスの木曽駒ケ岳(同2956メートル)、八ヶ岳連峰の北横岳(同2480メートル)などの高山だけでなく、東京都の高尾山(同599メートル)、茨城県の筑波山(同877メートル)など初心者向けの低山までさまざまな山で目撃情報がある。本人はこう話す。

「基本的には高山でもロープウェイなどがある日帰りできる山に登っていますが、直前まで登る山は決めていません。当日の気象予報を見て、天候の良さそうなエリアの山に行くようにしています。北関東の天気が悪くても南関東の天候が安定していれば、奥多摩や丹沢の山を登るといった感じですね。あとは、やっぱり多くの方々を楽しませたい気持ちがあるので、登山客が多そうな山を選んでいます」

 馬並さんはマラソンが趣味で体力には自信はあったが、もともと登山は素人。富士山に初めて登った時は事前に山小屋を予約し、2日間かけて登るなど、自身の力量を見極めた上で活動をしてきた。

「配達バッグの中には食品サンプルだけでなく、防寒具や雨具、行動食など登山に必要な装備を入れています。ふざけた格好で登山をしている自覚はあるので、ケガや遭難してしまったら本末転倒ですし、安全にはかなり配慮しています」

 あくまでアマチュアであることをわきまえ、安全に活動していると語る馬並さん。今では登山スキルも上達し、富士山を日帰り登山できるようになったほか、銀世界が広がる雪山に“デリバリー登山”することもある。

「富士山は午前8時に5合目を出発すれば、登頂して午後4時前には下山できるようになりました。雪山に登るときはアイゼン(雪山登山の際に、滑り止めとして靴底に装着する金属製の爪)をきちんと装備していますが、高度な技術が必要な厳冬期は避け、初心者でも登山可能な残雪期の山を選ぶようにしています」

 2021年から始めた“デリバリー登山”の回数は現在までにのべ100回近くに達しており、日を追うごとにその存在は知れ渡るようになった。

 そんな馬並さんも一度だけ、苦い思いをしたという。

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