早くも出回る「小泉進次郎内閣の顔ぶれ」
推薦人の顔触れにそれが現われている。
小泉氏は対立候補の1人、茂木氏が率いた旧茂木派から加藤財務相を推薦人代表の選対本部長に据え、他に3人の旧茂木派議員を推薦人に加えた。
「大臣手形で加藤氏を釣って、茂木陣営を切り崩した」(同前)
その小泉氏が最重要ターゲットにしているのが、麻生太郎氏、岸田文雄氏、菅氏という3人の首相経験者だ。
政治評論家の有馬晴海氏はそこにも大臣手形が切られていると見る。
「進次郎氏は3人の長老に挨拶に行った。それは他の候補も同じだが、総裁になっても長老たちに頼らなければ党運営、政権運営ができないからです。総裁選への協力をお願いするのだから、当然、見返りが必要になる」
たとえば、今回の総裁選に候補を擁立しなかった麻生派約50人の票は総裁選の行方を左右すると見られている。
「麻生派は林陣営を除く4人の候補に推薦人を貸しているが、顔触れを見ると、小泉氏の推薦人になった中西健治、牧島かれん、田中和徳の3人は新入閣、再入閣の待望組。麻生さんは派閥の入閣候補3人を全員小泉陣営に預けたわけで、これは進次郎氏が一番有力だと考えているとのメッセージに見える。勝利すれば小泉内閣でこのなかから大臣が選ばれる可能性が濃厚です」(有馬氏)
(第2回に続く)
※週刊ポスト2025年10月10日号