単年契約で年俸5億円の坂本、同1億6000万円の田中ともに減俸は避けられない。在京球団の編成担当者は“厳寒のオフ”の見通しについてこう話す。
「坂本は昨オフの契約更改で13年ぶりに減俸となった。それでも1億円ダウンしただけの5億円。巨人の最高年俸はマルティネスの12億円で、これは別格として、生え抜きでは岡本和真の5億4000万円がチーム最高です。その岡本は今オフにメジャー移籍する可能性がある。
そうなった時に他はFA組の丸佳浩が3億2000万円、甲斐拓也が2億1000万円で、生え抜きの戸郷翔征が3億円、吉川尚輝が2億円、大城卓三が1億6000万円ですからね。戸郷も成績に見合う年俸ではないが、さすがに代打要員の坂本が生え抜きの最高年俸ではマズいでしょう。チームの士気にも関わる。マー君も11勝4敗の山崎伊織の9000万円が契約更改でどうなるか次第ですが、FA補強した選手ではないので大幅減俸で出来高払いをつけることになるのではないか」
来季は阿部監督にとって3年契約の最終年となる。1年目にリーグ優勝しているとはいえ、今季はライバル阪神に独走を許した。巨人で4番を打った経験のあるOBの広澤克実氏は手厳しい。
「最近のマスコミは批判せずに活躍した時だけ褒める傾向がある。そのため活躍のほうが目立っているが、坂本と田中の2人がチームの足かせになっているのは間違いない。坂本が現役を続けるにしても代打起用で年俸は大幅にダウンする。これだけの実績がある坂本がそういった環境で気力を保てるかですね。
坂本と田中の2人が現役を続行し、来年も阪神独走となれば、起用した阿部監督の責任問題にもなる。そもそも2年連続で勝率5割付近をウロウロでは、進退問題も問われることになるでしょうけどね」
※週刊ポスト2025年10月10日号