日米通算200勝を達成した田中将大
3位でCSに出る球団の監督――まさしく巨人の阿部慎之助監督(46)である。レギュラーシーズンは最後の消化試合を連勝してなんとか貯金1に到達するという結果に終わった。優勝した阪神とは実に15ゲーム差がついた。
今季の阿部監督は3年契約の2年目で、9月の12球団オーナー会議出席後に巨人の山口寿一オーナーが来季の続投を明言している。ある巨人OBは「1年目はリーグ制覇したし、基本的には続投は動かない」としながら、少しずつ風向きが変わっているとも指摘した。
「オーナー会議の時点では2位が見えていたチームが、DeNAに後れを取ってCSファーストステージのホーム開催権を得られなかったうえに、三浦監督のあまりに潔い決断が球団運営のあり方に一石を投じた。オーナーだったナベツネさん(渡邉恒雄氏)が存命だったら、間違いなく嫌みのひとつでも言って、フロントが忖度して監督の進退問題にまで発展していますよ」(巨人OB)
何より、今季のV逸は他の年とは違った意味を持つ。長嶋茂雄・終身名誉監督が6月に亡くなり、日本一奪回が必達目標のなかでの惨敗だ。愛弟子の松井秀喜氏が弔問後に「長嶋監督と生前、約束したこともあります」と明かし、“松井監督”の誕生が近いとも囁かれる。
「実際のところ、阿部続投を明言した山口オーナーはスター監督より理論派監督を好むと聞きます。その意味では阿部監督も、ファンが期待するゴジラの監督就任説もちょっと違う。
オーナーがとりわけ高く評価しているのは桑田(真澄)二軍監督だと見るOBは少なくない。つまり、コーチ経験のないゴジラをいきなり登用するという劇薬を使わなくても、チーム内に次の候補はいる。三浦監督が潔く責任を取ったDeNAにCSで大敗するようなことになれば、阿部監督はさらに追い込まれることになります」(前出・巨人OB)