負けてもいいが…
風雲急を告げるなか、現役時代は巨人の名ショートとして知られた球界の御意見番である広岡達朗氏はこう喝破する。
「5年かけてリーグ優勝できなかったから身を引くという決断をした三浦は偉い。辞めて海外の野球や弱いチームで勉強するなら、球団はまたチャンスをやればいい。
問題は、阿部が今回のことをどう受け止めているか。3年契約で監督を引き受けたら、何年目に何をやるか考えなくてはいけない。二軍に毛が生えたようなピッチャーで野球をやっている今の巨人は負けていい。勝ったら野球界がダメになりますから。負けていいが、先を見据えてどの順序で何を強化するか考え、実践しないといけない。この2年で阿部がそうしたことがわかるくらい勉強していると信じたいが、恐らく三浦が辞めた意味すらわかっていないんじゃないか」
11日からの横浜スタジアムの戦いはどのような結果となり、その後に何が起きるのか。王者・阪神の相手を決める“前座”だったはずのCSファーストステージがにわかに重大な意味を帯びてきた。
※週刊ポスト2025年10月17・24日号