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謙遜する日本人母 米国で子供の「ダメ自慢」すると虐待親扱い

おぐにあやこ氏は1966年大阪生まれ。元毎日新聞記者。夫の転勤を機に退社し、2007年夏より夫、小学生の息子と共にワシントンDC郊外に在住。著者に『ベイビーパッカーでいこう!』や週刊ポスト連載をまとめた『アメリカなう。』などがある。おぐに氏が、アメリカの「自慢」事情を解説する。

* * *
アメリカ暮らしに慣れた今も、子供自慢合戦だけはやはり苦手だ。だって、どれだけ心で我が子を誇りに思っていても、人前では「ダメダメぶり」をあえて誇張するのが日本流、だもの。

「うちの子は忘れ物がひどい」だの「手伝いをしない」だの、子供の「ダメダメ自慢」だったら、アメリカの誰にも負けないんだけどなあ!

ところが、これをアメリカでやると大変! 「うちの子なんて、英語はまだまだだし、日本語はどんどん忘れるし、トホホなのよ~」なんて言った瞬間、周囲のママたちに広がる、何とも言えない戸惑いの表情。

「息子のことをここまで悪く言うなんて、子供が相当ひどいか、虐待親なのか、どっちかよね」と思われちゃう。

「自慢はダメ」という日本のオキテ、思った以上に私の骨の髄まで染み込んじゃってるみたい……。

※週刊ポスト2011年5月6日・13日号
(「ニッポン あ・ちゃ・ちゃ」第143回から抜粋)

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