ライフ

「夫婦同じ墓に入るのはイヤ」 男性は約6%、女性は17.5%

「同じ墓に入ろう」がプロポーズのキメ台詞だったのは、いつの時代だったろう。いまや女性の間では、ご先祖様どころか、夫とも一緒の墓に入りたくないというのが“常識”だ。トレンドは「自分だけの墓を買う」である。

「妻がいきなり『墓を買った』というんです。何のことかと思ったら、彼女の姉妹と一緒に入る墓を共同で買ったと。『あなたは実家の墓に入るなり好きにして』というんですが、いきなりの話で、正直戸惑っています」

都内に勤める40代サラリーマンの嘆き節だ。

かつて墓といえば、「先祖代々」「夫婦で入る」、妻であれば「夫の実家の墓に入る」というのがスタンダードだった。だが、そんな時代は去った。

家族や一族のものではなく、自分だけの墓。そんな「マイ墓」が今、注目を集めている。

拍車を掛けたのが、実は震災である。

「被災地の映像を見ていたら、人間いつ死ぬかわからないなあって考えさせられて、迷惑をかけないようにお墓ぐらいは今から自分で用意しておこうと思ったんです」

そう語るのは先月、都内のある寺で一式約100万円の「生前個人墓」を契約した42歳女性だ。

生前個人墓とは、先祖代々の家族の墓ではなく、多くはアカの他人とともに納骨堂などに納められ、個々には小さな墓標のみが与えられるスタイルだ。墓の掃除も供養も不要で、管理はすべて寺がやってくれる。何十年か安置した後、家族や知人が他界して無縁化したら“合祀墓”に入れられて、永代供養を受ける。通常の墓の場合、永代使用料と墓石の費用を合わせると平均で200万~250万円程度はかかるので、格段に安く済む。

1996年にはじめて「生前個人墓」のシステムをつくり、一式80万円で販売している東京・新宿区の東長寺「縁の会」事務局の佐々木真紀江氏は、「現在1万1000人が登録しており、概念がだいぶ定着してきた」と話す。

墓の個人志向。日本一の登録件数を誇るお墓の総合サイト「いいお墓」の西本暢氏はこう分析をする。

「個人墓のある霊園自体が少なく、数は“家墓”(先祖代々の墓)に比べるとまだまだですが、注目を集めているのは事実です。核家族化や少子化で、日本人の葬送スタイルが変わって“墓を守る”意識が希薄になっている。独身の方や高齢者が震災で“死”と向き合って、死後誰かに迷惑をかけたくないという責任感も後押ししているのではないでしょうか」

「墓」に対する意識は確かに変わりつつある。昨年7月に第一生命経済研究所が発表した調査では、「先祖代々の墓に入りたい」と答えたのは男性が48.6%とほぼ半数いたのに対して、女性は29.9%と温度差がある。さらに、2005年発表の同調査では、「夫婦は同じお墓に入るべきである」という考え方について、男性が「どちらかといえばそう思わない」「そう思わない」を合わせてもわずか6%程度に対し、女性は17.5%だった。つまり、6人に1人は夫と同じ墓に入りたくないというのが女性のホンネなのだ。

※週刊ポスト2011年11月25日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

“トリプルボギー不倫”が報じられた栗永遼キャディーの妻・浅井咲希(時事通信フォト)
《トリプルボギー不倫》女子プロ2人が被害妻から“敵前逃亡”、唯一出場した川崎春花が「逃げられなかったワケ」
週刊ポスト
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“1000人以上の男性と寝た”金髪美女インフルエンサー(26)が若い女性たちの憧れの的に…「私も同じことがしたい」チャレンジ企画の模倣に女性起業家が警鐘
NEWSポストセブン
山田美保子さんが、STARTO社アイドルたちのバラエティーでの底力
《バラエティー番組で輝くSTARTO社のアイドルたち》菊池風磨、松田元太、猪狩蒼弥…グループ全体として最もスキルが高いのはSixTONESか 山田美保子氏が分析
女性セブン
24時間テレビで共演する浜辺美波と永瀬廉(公式サイトより)
《お泊り報道で話題》24時間テレビで共演永瀬廉との“距離感”に注目集まる…浜辺美波が放送前日に投稿していた“配慮の一文”
NEWSポストセブン
芸歴43年で“サスペンスドラマの帝王”の異名を持つ船越英一郎
《ベビーカーを押す妻の姿を半歩後ろから見つめて…》第一子誕生の船越英一郎(65)、心をほぐした再婚相手(42)の“自由人なスタンス”「他人に対して要求することがない」
NEWSポストセブン
阪神の主砲・佐藤輝明はいかにして覚醒したのか
《ついに覚醒》阪神の主砲・佐藤輝明 4球団競合で指名権を引き当てた矢野燿大・元監督らが振り返る“無名の高校生からドラ1になるまで”
週刊ポスト
韓国整形での経験談を明かしたみみたん
《鼻の付け根が赤黒く膿んで》インフルエンサー・みみたん(24)、韓国で美容整形を受けて「傷跡がカパッカパッと開いていた…」感染症治療の“苦悩”を明かす
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
「戦争から逃れてアメリカ移住も…」米・ウクライナ人女性(23)無差別刺殺事件、犯人は“7年間で6回逮捕”の連続犯罪者
NEWSポストセブン
会話をしながら歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《眞子さんが見せた“ママの顔”》お出かけスリーショットで夫・小室圭さんが着用したTシャツに込められた「我が子への想い」
NEWSポストセブン
大ヒット上映を続ける『国宝』の版元は…(主演の吉沢亮/時事通信フォト)
《映画『国宝』大ヒット》原作の版元なのに“製作委員会に入らなかった”朝日新聞社員はモヤモヤ  「どうせヒットしないだろう」とタカをくくって出資を渋った説も
週刊ポスト
不倫の「証拠」にも強弱がある(イメージ)
「不倫の“証拠”には『強い証拠』と『弱い証拠』がある」探偵歴15年のベテランが明かすまず集めるべき「不貞の決定的証拠」
NEWSポストセブン
違法賭博胴元・ボウヤーが激白した「水原と大谷、本当の関係」
《大谷から26億円送金》「ヘイ、イッペイ。翔平が前を歩いてるぜ」“違法賭博の胴元”ボウヤーが明かした「脅しの真相」、水原から伝えられていた“相棒の素顔”
NEWSポストセブン