国際情報

韓国与党の党名変更 ネチズンから「あれじゃ幼稚園」の声

  韓国のハンナラ党が、党名を変えた。支持率回復を目指す与党の苦肉の策だが、苦心の新党名もネットなどでは結構からかわれている。韓国のネチズン(ネット市民)たちは、どう反応したか? その評判について、産経新聞ソウル支局長の黒田勝弘氏が解説する。

 * * *
 選挙の季節が始まった韓国で与党ハンナラ党が党名を変えた。「セヌリ党」という。「セヌリ」は「新しい(セ)世の中(ヌリ)」という意味だから「新しい社会、新しい時代を開く党」というわけだ。

 韓国では近年、ハングル主義から漢字では書けない韓国固有の単語による名前が流行っている。「ハンナラ」も「大きい(ハン)国(ナラ)」で漢字無しのハングル名だ。

 漢字を知らない若者はともかく、年配者に支持の多い保守政党さえこれだ。漢字排除という文化ナショナリズムはここまできている。

 政権末期で与党の支持率低下はひどい。野党の民主統合党を下回っている。4月の国会議員選挙での敗北は確実で、このままだと12月の大統領選も危ない。

 党名変更は支持率回復を目指す与党の苦肉の策だが、苦心の新党名もネットなどでは結構からかわれている。

「あれじゃ幼稚園だ」という。幼稚園の名前には「セオリニ(新しい子ども)幼稚園」など「セ」がついたところが多いからだ。

 さらに厳しいのは、「セ」には「鳥」の意味もあることから「これじゃ“鳥の世の中”“鳥集団”じゃないか」という。韓国では鳥は「チョドゥ(鳥頭)」といってバカの象徴になっている。ちなみに英語でも頭の悪いことを「バード・ブレイン」という。

 ネット世界は若い世代や左派、野党系が幅を利かしているので冷やかされても仕方ないが、お堅い漢字の新党名で堂々と勝負できないあたり、次期政権に向けた保守陣営の悩みの深さがある。

※SAPIO2012年3月14日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

赤西と元妻・黒木メイサ
《赤西仁と広瀬アリスの左手薬指にペアリング》沈黙の黒木メイサと電撃離婚から約1年半、元妻がSNSで吐露していた「哺乳瓶洗いながら泣いた」過去
NEWSポストセブン
前回のヒジ手術の時と全く異なる事情とは(時事通信フォト)
大谷翔平、ドジャース先発陣故障者続出で急かされる「二刀流復活」への懸念 投手としてじっくり調整する機会を喪失、打撃への影響を危ぶむ声も
週刊ポスト
単独公務が増えている愛子さま(2025年5月、東京・新宿区。撮影/JMPA)
【雅子さまの背中を追いかけて単独公務が増加中】愛子さまが万博訪問“詳細な日程の公開”は異例 集客につなげたい主催者側の思惑か
女性セブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《永野芽郁のほっぺたを両手で包み…》田中圭 仲間の前でも「めい、めい」と呼ぶ“近すぎ距離感” バーで目撃されていた「だからさぁ、あれはさ!」
NEWSポストセブン
大の里の調子がイマイチ上がってこない(時事通信フォト)
《史上最速綱取りに挑む大関・大の里》序盤の難敵は“同じミレニアム世代”の叩き上げ3世力士・王鵬「大の里へのライバル心は半端ではない」の声
週刊ポスト
連日お泊まりが報じられた赤西仁と広瀬アリス
《広瀬アリスと交際発覚》赤西仁の隠さないデートに“今は彼に夢中” 交際後にカップルで匂わせ投稿か
NEWSポストセブン
元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎ストーカー殺人事件》「テーブルに10万円置いていきます」白井秀征容疑者を育んだ“いびつな親子関係”と目撃された“異様な執着心”「バイト先の男性客にもヤキモチ」
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《離婚するかも…と田中圭は憔悴した様子》永野芽郁との不倫疑惑に元タレント妻は“もう限界”で堪忍袋の緒が切れた
NEWSポストセブン
成田市のアパートからアマンダさんの痛いが発見された(本人インスタグラムより)
《“日本愛”投稿した翌日に…》ブラジル人女性(30)が成田空港近くのアパートで遺体で発見、近隣住民が目撃していた“度重なる警察沙汰”「よくパトカーが来ていた」
NEWSポストセブン
小室圭さんの“イクメン化”を後押しする職場環境とは…?
《眞子さんのゆったりすぎるコートにマタニティ説浮上》小室圭さんの“イクメン”化待ったなし 勤務先の育休制度は「アメリカでは破格の待遇」
NEWSポストセブン
食物繊維を生かし、健全な腸内環境を保つためには、“とある菌”の存在が必要不可欠であることが明らかになった──
アボカド、ゴボウ、キウイと「◯◯」 “腸活博士”に話を聞いた記者がどっさり買い込んだ理由は…?《食物繊維摂取基準が上がった深いワケ》
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! トランプ圧力で押し寄せる「危ない米国産食品」ほか
「週刊ポスト」本日発売! トランプ圧力で押し寄せる「危ない米国産食品」ほか
NEWSポストセブン