スポーツ

日体大のAO入試 スポーツに加えて学業成績も重視する狭き門

日体大の伝統的応援スタイル「エッサッサ」の練習風景

 世界で通用するスポーツエリートを養成する機関・日本体育大学(以下、日体大)。昨年のロンドン五輪体操女子代表の田中理恵(現在は同大教員)をはじめ、常にトップアスリートを輩出し続けてきた。これまで日体大の在校生、卒業生が五輪で獲得したメダルの総数は118個。これは日本人選手が五輪で獲得したメダルの4分の1に相当するという。

 日体大のルーツは、全国民が強健な体力を持つことで国家も発展するという『體育富強之基』(たいいくふきょうのもとい)を建学の精神とし、明治24年に創設された日本体育会にある。その後、昭和24年に日本体育大学に改称。スポーツや運動を通して健康を維持し、世界で活躍できる競技者・指導者の育成を追求してきた。学長の谷釜了正氏がいう。

「世界的な体育の単科大学はドイツスポーツ大学ケルン、中国の北京体育大学がありますが、本校の120年余りという歴史は群を抜いています。さらに、約6000人もの多くの学生を抱える体育大学は、世界的に見てもトップクラスですね」

 今年も先輩たちに続けと夢を抱く学生が約1600名入学。彼らの中には難関をくぐり抜けてきたエリートも含まれている。谷釜学長が続ける。

「入試には毎年60人ほどを定員としたトップアスリートAO入試があります。インターハイ、国体及び、これに準じる規模の全国大会でベスト8以上の成績、さらに学業成績が全体の評定平均値3.0以上などの複数の厳しい要件を満たさないといけません。これはかなり狭き門だといえます」

撮影■江森康之

※週刊ポスト2013年4月26日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

話題を集めた佳子さま着用の水玉ワンピース(写真/共同通信社)
《夏らしくてとても爽やかとSNSで絶賛》佳子さま“何年も同じ水玉ワンピースを着回し”で体現する「皇室の伝統的な精神」
週刊ポスト
ヒグマの親子のイメージ(時事通信)
《駆除個体は名物熊“岩尾別の母さん”》地元で評判の「大人しいクマ」が人を襲ったワケ「現場は“アリの巣が沢山出来る”ヒヤリハット地点だった」【羅臼岳ヒグマ死亡事故】
NEWSポストセブン
真美子さんが信頼を寄せる大谷翔平の代理人・ネズ・バレロ氏(時事通信)
《“訴訟でモヤモヤ”の真美子さん》スゴ腕代理人・バレロ氏に寄せる“全幅の信頼”「スイートルームにも家族で同伴」【大谷翔平のハワイ別荘訴訟騒動】
NEWSポストセブン
決勝の相手は智弁和歌山。奇しくも当時のキャプテンは中谷仁で、現在、母校の監督をしている点でも両者は共通する
1997年夏の甲子園で820球を投げた平安・川口知哉 プロ入り後の不調について「あの夏の代償はまったくなかった。自分に実力がなかっただけ」
週刊ポスト
中居正広氏の騒動はどこに帰着するのか
《中居正広氏のトラブル事案はなぜ刑事事件にならないのか》示談内容に「刑事告訴しない」条項が盛り込まれている可能性も 示談破棄なら状況変化も
週刊ポスト
離婚を発表した加藤ローサと松井大輔(右/Instagramより)
「ママがやってよ」が嫌いな言葉…加藤ローサ(40)、夫・松井大輔氏(44)に尽くし続けた背景に母が伝えていた“人生失敗の3大要素”
NEWSポストセブン
ヒグマの親子のイメージ(時事通信)
【観光客が熊に餌を…】羅臼岳クマ事故でべテランハンターが指摘する“過酷すぎる駆除活動”「日当8000円、労災もなし、人のためでも限界」
NEWSポストセブン
2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《金メダリスト・北島康介に不倫報道》「店内でも暗黙のウワサに…」 “小芝風花似”ホステスと逢瀬を重ねた“銀座の高級老舗クラブ”の正体「超一流が集まるお堅い店」
NEWSポストセブン
夏レジャーを普通に楽しんでほしいのが地域住民の願い(イメージ)
《各地の海辺が”行為”のための出会いの場に》近隣住民「男性同士で雑木林を分け行って…」 「本当に困ってんの、こっちは」ドローンで盗撮しようとする悪趣味な人たちも出現
NEWSポストセブン
2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《北島康介に不倫報道》元ガルネク・千紗、直近は「マスク姿で元気がなさそう…」スイミングスクールの保護者が目撃
NEWSポストセブン
娘たちとの関係に悩まれる紀子さま(2025年6月、東京・港区。撮影/JMPA)
《眞子さんは出席拒否の見込み》紀子さま、悠仁さま成年式を控えて深まる憂慮 寄り添い合う雅子さまと愛子さまの姿に“焦り”が募る状況、“30度”への違和感指摘する声も
女性セブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者が逮捕された
「ローションに溶かして…」レーサム元会長が法廷で語った“薬物漬けパーティー”のきっかけ「ホテルに呼んだ女性に勧められた」【懲役2年、執行猶予4年】
NEWSポストセブン