ビジネス

堀江貴文氏 乙武氏入店騒動についてリスク考えるよりも…

 1年9か月の服役を経て今年3月に仮釈放になった元ライブドア社長の堀江貴文氏。堀江氏はかねて「仕事は与えられるものではなく、自分で作るものだ」と語っているが、その一歩を踏み出すには何が必要なのか。堀江氏に聞いた。

──日本の教育では、協調すれば評価があがるなど、他人とぶつかることを避けようとする。あなたもそうした教育を受けて育ったはずだが、なぜベンチャー起業家になれたのか。

堀江:僕はもともと人に合わせてつまらないと思うことをするのが我慢できない人間だったから、正直言うと、そうしてる人たちの気持ちはわからないんです。僕自身は楽しいことをやりたいという思いが強いから、普通の人たちが「リスク」と言うことをリスクと感じないんですよ。

 ネットで論争になった「乙武さん車椅子騒動」をご存じですか? 乙武洋匡氏がレストランで車椅子での入店を断わられた問題ですが、ネットでは店への批判の一方で、店名まで明かして批判した乙武氏がひどいとか、店側は路上に車椅子を放置することを懸念したのだといった意見も出ています。

 それぞれ考え方はあるでしょうが、僕はシンプルに、入れてあげれば良かったと思うんです。店はいろいろな「リスク」を考えて入店を断わったようですが、レストランというビジネスをしているのなら、まず「来てくれた客を喜ばせたい」という考えに立つのが当然でしょう。問題が起きたらその時に対処方法を考えればいい。リスクを考えることが仕事じゃなくて、客においしい食事を提供することが仕事であるべきです。

──日本のサービス業では、マニュアルに書いてある通りに対応するのが正しいサービスで、自分で考えて行動することを許さない職場もある。そういう企業文化のなかで、サービスマン自身が「リスク」を避けることばかりに腐心するのかもしれない。

堀江:つまらない! それでは仕事をしてもつまらないでしょう。何でもリスクばかり考えるとつまらない仕事しかできなくなります。ではなぜリスクを考えるか。暇だからですよ。もっと自分がやりたいこと、楽しいと思うことを全力でやっていれば、リスクを考える余裕もないし、ましてパズドラ(※大ブームになっている携帯用のネットゲーム)やってる暇なんかないと思いますけどね。僕はとてもパズドラをやる時間は見つかりません。

 僕は会社で多くの社員を雇っていましたが、社員につまらない仕事をさせない、リスクばかり考えて腰を引かせないようにする一つのコツは、とにかく息をつかせる間もなく仕事を投げることです。こんなことをやる、あれを来週までに何とかしろ、と目標を与えてその成果を求めれば、リスクを避けることばかり考える暇なんかありません。

※SAPIO2013年7月号

関連キーワード

関連記事

トピックス

“赤西軍団”と呼ばれる同年代グループ(2024年10月撮影)
《赤西仁と広瀬アリスの交際》2人を結びつけた“軍団”の結束「飲み友の山田孝之、松本潤が共通の知人」出会って3か月でペアリングの意気投合ぶり
NEWSポストセブン
アメリカから帰国後した白井秀征容疑(時事通信フォト)
「ガイコツが真っ黒こげで…こんな残虐なこと、人間じゃない」岡崎彩咲陽さんの遺体にあった“異常な形跡”と白井秀征容疑者が母親と交わした“不穏なメッセージ” 〈押し入れ開けた?〉【川崎ストーカー死体遺棄】
NEWSポストセブン
ジャンボな夢を叶えた西郷真央(時事通信フォト)
【米メジャー大会制覇】女子ゴルフ・西郷真央“イップス”に苦しんだ絶不調期を救った「師匠・ジャンボ尾崎の言葉」
週刊ポスト
元交際相手の白井秀征容疑者からはおびただしい数の着信が_(本人SNS/親族提供)
《川崎ストーカー死体遺棄》「おばちゃん、ヒデが家の近くにいるから怖い。すぐに来て」20歳被害女性の親族が証言する白井秀征容疑者(27)の“あまりに執念深いストーカー行為”
NEWSポストセブン
赤西と元妻・黒木メイサ
《赤西仁と広瀬アリスの左手薬指にペアリング》沈黙の黒木メイサと電撃離婚から約1年半、元妻がSNSで吐露していた「哺乳瓶洗いながら泣いた」過去
NEWSポストセブン
前回のヒジ手術の時と全く異なる事情とは(時事通信フォト)
大谷翔平、ドジャース先発陣故障者続出で急かされる「二刀流復活」への懸念 投手としてじっくり調整する機会を喪失、打撃への影響を危ぶむ声も
週刊ポスト
単独公務が増えている愛子さま(2025年5月、東京・新宿区。撮影/JMPA)
【雅子さまの背中を追いかけて単独公務が増加中】愛子さまが万博訪問“詳細な日程の公開”は異例 集客につなげたい主催者側の思惑か
女性セブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《永野芽郁のほっぺたを両手で包み…》田中圭 仲間の前でも「めい、めい」と呼ぶ“近すぎ距離感” バーで目撃されていた「だからさぁ、あれはさ!」
NEWSポストセブン
連日お泊まりが報じられた赤西仁と広瀬アリス
《広瀬アリスと交際発覚》赤西仁の隠さないデートに“今は彼に夢中” 交際後にカップルで匂わせ投稿か
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《離婚するかも…と田中圭は憔悴した様子》永野芽郁との不倫疑惑に元タレント妻は“もう限界”で堪忍袋の緒が切れた
NEWSポストセブン
成田市のアパートからアマンダさんの痛いが発見された(本人インスタグラムより)
《“日本愛”投稿した翌日に…》ブラジル人女性(30)が成田空港近くのアパートで遺体で発見、近隣住民が目撃していた“度重なる警察沙汰”「よくパトカーが来ていた」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! トランプ圧力で押し寄せる「危ない米国産食品」ほか
「週刊ポスト」本日発売! トランプ圧力で押し寄せる「危ない米国産食品」ほか
NEWSポストセブン