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ジャパネット社長「なまりあっても解り易く伝えること重要」

 テレビで通販番組が増えていることからも分かる通り、日本では通販市場が拡大している。日本通信販売協会によると、2001年に2兆4900億円だった市場は、2012年は5兆4100億円となり、この10年で2倍強の伸びを見せている。前年比でも売り上げは6.3%増だ。

 しかし、テレビ通販については、すでに成長率は鈍化傾向にあり、成熟期に入っているとの見方もある。今後の市場を見据えてということなのか、ほとんどの通販会社がテレビと同時にネット通販も展開している。経済評論家の森永卓郎さんは言う。

「長中期的に見ると、メーンはスマホやタブレットによるネット通販になっていくでしょう。ネットは取り扱う商品数も多く、重い米や水などを購入するにはうってつけです。一方で、コンビニでは買えない嗜好品や、スペックがわかる高級品も売れている。テレビ通販も堅調です。今後の高齢化社会を考えると、こうした通販は大変に便利なのです」

 テレビ通販といえば、この人を忘れるわけにはいかない。ジャパネットたかた社長・高田明さんは、独特の言い回しが印象的で会社の急成長とともに注目された。しかし近年は主役だった薄型テレビの価格下落などがあり、一時は減収の憂き目にも見舞われた。

「テレビ、紙媒体、ラジオ、ネットなど、すべての媒体を使ってメディアミックスで販売していますが、私は購入の入り口はたくさんあってもいいと思います。媒体の特性はあっても、伝えるということは同じ。

 私はご存じの通りなまりもありますが、お客様がお知りになりたいことをわかりやすく伝えられているかどうかが重要だと考えています。そして、ただ物を売るのではなく、その商品でどのようにお客様の生活が豊かになるかを伝えたいんです」(高田さん)

 会議や講義の録音という使い方が一般的だったICレコーダーを、「高齢者のもの忘れ防止のメモ代わりに」「子供へのメッセージをお母さんが吹き込んでみて」と高田流の提案をしたところ新たな市場ができ人気が再燃した。今期の売上高は、前期比2~3割増で3期ぶりの増収に転じそうだという。テレビ通販も今、転換点にあるのかもしれない。

※女性セブン2013年11月7日号

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