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かつて靴用と間違えられたニベアの青缶 世代を超えヒット中

 マドンナ(56才)など、世界中のセレブ御用達のフランス製超高級クリームと、庶民派クリームの代名詞『ニベアクリーム』(約250円/56g)の成分が似ている!…と、ネットで騒がれたことを記憶している人も多いはず。

 時代は変われど、ずーっと昔からドラッグストアはもちろん、スーパーにも置いてある庶民派スキンケア商品。プチプラ的お手軽価格も魅力ながら、その根強い人気には、知って納得!の理由があったんです! そして、ニベアの中でも今、『ニベアクリーム』青缶の売り上げが急激に伸びている。

 実は『ニベアクリーム』はドイツ生まれ。1911年にドイツのバイヤスドルフ社の皮膚科学研究所で産声をあげ、日本に入ってきたのは1968年。今年で46才、かつては「一家に一缶」が当たり前だった、昭和を代表するスキンクリームだ。

「現在約200か国で販売されていますが、日本の販売個数は世界で3番目。発売以来の累計個数は2億個を超えています。ちなみに“ニベア”とは、ラテン語のNIX(雪)、NIVIS(雪)の単語から命名したもの。“雪のような白さ”を表しています」(ニベア花王 マーケティング部 シニアマーケター・菅原綾子さん 以下「」同)

 想像を絶する人気商品だが、果たして発売当初から日本人に受け入れられたのだろうか。

「発売当時はスキンケアという言葉自体、まだ珍しかったので、初めて使用する人々は興味津々だったようです。缶入りという見た目から、靴用のクリームと間違えられたエピソードも(笑い)。

 しかし、『ニベアクリーム』のユニークな商品特性は瞬く間に消費者に受け入れられ、日本で発売開始から5年で、メジャーブランドになったという記録が残されています」

 保湿力、使いやすさ、安心感などスキンケアとしての評価もさることながら、身近さも多くの人々から支持されている要因のようだ。

「“成長とともにいつもそばにあるブランド” が、『ニベアクリーム』ならではの人気の理由の1つ。子供の頃に母親に“ニベア”を塗ってもらったその記憶が、“母の深い愛情に守られていた”という感覚に結びついています。

 自分も母親になったら子供に『ニベアクリーム』を塗って守ってあげたいと思うようになり、それが親子間の愛情の結びつきを固くする…。そうして世代を超え、引き継がれたと考えられます」

 皮脂の分泌が減り、肌の乾燥がひどくなる更年期以降には、むっちりとしたテクスチャーも魅力だ。

「1つで全身のケアができる。コンビニやドラッグストア、スーパーなどどこでも買えて、家族でシェアできるワンコインクリーム…こうした評価がロングセラーを支えているのは事実ですが、人の肌本来の天然皮脂膜に含まれる成分(スクワラン、ラノリンアルコール)の類似物が肌を保護する効果があることも注目されています。皮脂の分泌が減少する40代~50代の女性の肌には適しているといえるでしょう」

※女性セブン2014年12月4日号

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