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末期癌の医師・僧侶、大麻に関する見解

医師・僧侶の田中雅博氏

 2014年10月に最も進んだステージのすい臓がんが発見され、余命数か月であることを自覚している医師・僧侶の田中雅博氏による『週刊ポスト』での連載 「いのちの苦しみが消える古典のことば」から、日本書紀に記された十七条憲法の「忿を絶ちて、瞋を棄て、人の違うことを怒らざれ」という言葉について田中氏が解説する。

 * * *
「忿を絶ちて、瞋を棄て、人の違うことを怒らざれ」という文は日本書紀第22巻で厩戸皇子(聖徳太子)が作った十七条憲法の言葉です。以来、このように自己を制御し、他者の価値観をも尊重する日本の文化が形成されました。

 古代、日本の国は藤原不比等らによるグランドデザインによって形造られました。シナリオとシンボルと制度がグランドデザインの3要素です。日本国創成のシナリオとしては日本書紀30巻が編纂されました。

 このように形造られた日本の国です。しかし、日本国憲法の前文には、日本が戦争を起こしたとして反省と社会契約説の主張のみ書かれています。日本を占領したGHQが作った憲法で、日本の国の成り立ちや文化を無視しています。

 憲法の他にGHQが行なった日本文化の抑圧が「大麻取締法」です。天の岩戸の神話に既に出てくる「麻」は、「大いなる」という意味の尊敬語を付けて「大麻」と呼ばれ、戦前まで日本政府が栽培を奨励していました。今からでも復活すれば、以前の多種の利用法に加えて、残ったオガラ(麻の茎)もバイオエタノールやバイオガス液化燃料になるでしょう。

 人体に有害な度合いは、麻薬や覚醒剤が高く、タバコやアルコールが中等度で、大麻は低いことが分かっています。依存性に関しても、大麻はタバコやお酒よりも低いのです。

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