注目の平幕力士たち
【東前頭1】玉鷲(38)片男波/モンゴル/189cm、174kg/モンゴル食料技術大(中退)
37歳10か月での優勝は年6場所制以降の最年長記録。「土俵で情が移らないようモンゴル出身コミュニティと一線を画す」(若手親方)。白鵬にも媚びない“孤高の鉄人”とも。
【西前頭1】正代(31)時津風/熊本県/184cm、160kg/熊本農高→東京農大
緊張するので対戦相手の名前は当日まで聞かない。大関経験者で部屋の後継者に期待されるも一門が年寄名跡不足で取得の目処立たず。角界で最もネガティブな男とされる。
【東前頭2】阿炎(28)錣山/埼玉県/186cm、156kg/千葉県立流山南高
コロナ禍でのキャバクラ通い発覚後は親方の命で部屋での集団生活に。昨年11月場所の優勝によって妻・娘と暮らせるようになった。ジャミラ似で愛称は「ジャミ」。
【西前頭2】竜電(32)高田川/山梨県/188cm、154kg/甲斐市立竜王中
愛人女性との密会が感染対策ガイドライン違反で3場所出場停止に。「阿炎と同じ処分は軽すぎるとの声が多数あった」(担当記者)。
【東前頭3】御嶽海(30)出羽海/長野県/179cm、170kg/木曽青峰高→東洋大
2022年に大関昇進を果たすもコロナ禍で昇進パーティーを開く前に陥落。フィリピン出身の母マルガリータさんは地元でスナックを経営。スナック従業員が大応援団。
【西前頭3】錦木(32)伊勢ノ海/岩手県/185cm、176kg/盛岡市立米内中
野球少年だったが中学卒業後、相撲未経験のまま入門。十両昇進に10年の苦労人だが、部屋の看板力士に。普段はメガネをかけている。視力0.1だが土俵では裸眼。
【東前頭4】阿武咲(26)阿武松/青森県/177cm、164kg/三本木農業高(中退)
2011年の全国中学相撲選手権の決勝で貴景勝と対戦して敗れた。「巡業中は貴景勝、大栄翔とつるんでいることが多い」(担当記者)。貴景勝の永遠のライバルとされる。
【西前頭4】明生(27)立浪/鹿児島県/180cm、154kg/瀬戸内町立篠川中
相撲が盛んな奄美大島出身。小6で全日本小学生相撲大会に優勝して入門。稽古熱心で巡業の申し合いは常に一番の番数を誇る。真っ向勝負の“ガチ中のガチ”。
【東前頭5】琴勝峰(23)佐渡ヶ嶽/千葉県/191cm、163kg/埼玉栄高
2年先輩の琴ノ若とは埼玉栄高、柏相撲少年団でも一緒だった。「稽古熱心だが『ツムツム』にハマる一面も」(一門関係者)。中学時代の成績はオール5。
【東前頭6】遠藤(32)追手風/石川県/184cm、150kg/金沢学院東高→日大
左四つから寄り切る正攻法の相撲巧者。口数が少なく、めったに取材に応じない相撲記者泣かせ。すでに年寄名跡「北陣」を取得。甘いマスクで女性人気絶大。
【西前頭7】高安(33)田子ノ浦/茨城県/188cm、177kg/土浦市立土浦第一中
ケガに苦しむ大関経験者。演歌歌手・杜このみと結婚して一男一女がおり、「男の子はお相撲さん、女の子は演歌歌手に」と公言する。元・稀勢の里が支える弟弟子。
【東前頭8】一山本(29)放駒/北海道/187cm、146kg/大野農高→中央大
大学卒業後、北海道に戻って福島町役場に就職。教育委員会に勤務経験がある。片男波親方が中央大OBのため玉鷲が目をかける。23歳で初土俵の脱サラ力士。
【西前頭8】宇良(30)木瀬/大阪府/175cm、146kg/鳥羽高→関西学院大
レスリング経験があり、居反り、撞木反りなど珍手を繰り出すアクロバット相撲が持ち味。相撲教習所で一緒だった翔猿と仲が良い。教員免許も持つ技のデパート。
【東前頭10】妙義龍(36)境川/兵庫県/188cm、156kg/埼玉栄高→日本体育大
前十字靱帯断裂などケガに苦しむも幕内在位64場所に。「他一門から年寄名跡を確保したとも」(ベテラン記者)とされキャリア終盤か。元相撲エリートの苦労人。
【東前頭15】北青鵬(21)宮城野/北海道/204cm、177kg/鳥取城北高
5歳で両親とモンゴルから移住し、札幌巡業で出会った白鵬に見出される。中学からの鳥取への相撲留学も白鵬の紹介で実現した。身長は204センチで「令和の曙」とも。
【西前頭15】王鵬(23)大嶽/東京都/190cm、178kg/埼玉栄高
父は元・貴闘力で、YouTubeで角界内幕暴露を続ける。協会内で一家へ批判もあるが、「それを愚痴ったことは一度もない」(担当記者)。3人の「大鵬の孫」の出世頭。