ビジネス

いま、「円バブル崩壊」までにやらなければいけないことを指南

 経済アナリストの森永卓郎氏は、現在の円高を「円バブル」と見ており、「バブルは必ず崩壊する」ため「異常な円高がいつまでも続くことはありえない」という。では、この「円バブル」を逆手にとった投資法とは何か? 森永氏が解説する。

******************************
 本来、自国通貨が高いことはその国民、企業にとって悪いことではありませんが、問題は円が日本経済の実力以上に急速かつ行き過ぎてバブル化したことにあります。80年代後半、株や不動産で起こったのと同様のバブルが、いま為替で起こっているということです。

 1985年から1990年までに、日本の株価は3倍、都市部の地価は4倍に急騰するバブルが現出しました。しかし、バブルが崩壊すると、日本は「失われた10年」と称される長期不況に陥りました。その傷跡はいまも癒えず、現在の日本の不動産価格は20年前の半値の水準です。

 かつての株・不動産バブルの時に一番儲けたのは、それらが最高値をつけたタイミングで売り抜けて、いち早く現金に換えた人たちでした。

 ならば、今回の円バブルでは、その逆をやればいい。円バブルの崩壊直前までに、節約して現金を貯めて、ピーク時にその現金を日本の金融資産に換える。そうすれば、最も大きな利益が出せるはずです。

 円高の影響で、すでに日本の株や不動産の価格はもの凄く割安になっています。しかし、円バブルの崩壊と同時に、こうした日本の金融資産は間違いなく急激な上昇に転じます。

 円を現金で持っている人は、今の円バブルに否応なく乗ってしまっているともいえるのです。何もしなければ、円バブル崩壊後に訪れるであろう悲劇に巻き込まれてしまいます。その一方、円バブルを逆手にとっていち早く行動した人は、もの凄く大きな果実を手にすることができるのです。

※マネーポスト2010年11月号

関連記事

トピックス

本拠地で大活躍を見せた大谷翔平と、妻の真美子さん
《スイートルームを指差して…》大谷翔平がホームラン後に見せた“真美子さんポーズ”「妻が見に来てるんだ」周囲に明かす“等身大でいられる関係”
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《「策士」との評価も》“ラブホ通いすぎ”小川晶・前橋市長がXのコメント欄を開放 続投するプラス材料に?本当の狙いとは
NEWSポストセブン
女性初の首相として新任会見に臨んだ高市氏(2025年10月写真撮影:小川裕夫)
《維新の消滅確率は90%?》高市早苗内閣発足、保守の受け皿として支持集めた政党は生き残れるのか? 存在意義が問われる維新の会や参政党
NEWSポストセブン
2021年ドラ1右腕・森木大智
《悔しいし、情けないし…》高卒4年目で戦力外通告の元阪神ドラ1右腕 育成降格でかけられた「藤川球児監督からの言葉」とは
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月25日、撮影/JMPA)
《すぐに売り切れ》佳子さま、6万9300円のミントグリーンのワンピースに信楽焼イヤリングを合わせてさわやかなコーデ スカーフを背中で結ばれ、ガーリーに
NEWSポストセブン
注目される次のキャリア(写真/共同通信社)
田久保真紀・伊東市長、次なるキャリアはまさかの「国政進出」か…メガソーラー反対の“広告塔”になる可能性
週刊ポスト
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
《安倍晋三元首相銃撃事件・初公判》「犯人の知的レベルの高さ」を鈴木エイト氏が証言、ポイントは「親族への尋問」…山上徹也被告の弁護側は「統一教会のせいで一家崩壊」主張の見通し
NEWSポストセブン
この笑顔はいつまで続くのか(左から吉村洋文氏、高市早苗・首相、藤田文武氏)
自民・維新連立の時限爆弾となる「橋下徹氏の鶴の一声」 高市首相とは過去に確執、維新党内では「橋下氏の影響下から独立すべき」との意見も
週刊ポスト
新恋人のA氏と腕を組み歩く姿
《そういう男性が集まりやすいのか…》安達祐実と新恋人・NHK敏腕Pの手つなぎアツアツデートに見えた「Tシャツがつなぐ元夫との奇妙な縁」
週刊ポスト
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン
35万人以上のフォロワーを誇る人気インフルエンサーだった(本人インスタグラムより)
《クリスマスにマリファナキットを配布》フォロワー35万ビキニ美女インフルエンサー(23)は麻薬密売の「首謀者」だった、逃亡の末に友人宅で逮捕
NEWSポストセブン