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珍変換 「定職に就け」といわれた→「定食煮付け」といわれた

 日本語対応ワープロが初めて発売されたのは、今から33年前の1978年。だが、当時の技術では漢字変換は1文字ずつ。文章を書くのは気の遠くなる作業だったため、一般に普及するまで10年近くを要した。

 今や機能は進化し、頭文字から単語候補を提示する「予測変換」が当たり前に。だが、昔も今も変わらないのが「変換ミス」だ。中にはこんな笑えるものが。
 
■今日は苦情が来た→脅迫状が来た(お客様相談センターは大騒ぎ)
■父に「定職に就け」といわれた→父に「定食煮付け」といわれた(バイト先の定食屋に父親が来客?)
■今年中に埋蔵金を発掘したい→今年十二枚雑巾を発掘したい(ずいぶん夢のないトレジャーハンターである)
■謹賀新年→金が新年(不景気ですもんね)
■無邪気な小中学生→無邪気な焼酎学生(お酒は20歳から)
■見積書はよく出来た内容です→見積書は欲で汚いようです(商談は間違いなく決裂)
 
 ミスを減らす方法は、複数の文節をまとめて変換すること。現在の漢字変換ソフトのほとんどは文脈や文意を判断する機能があるので、「おかんがはしった」で変換キーを押せば、「オカンが走った」にはならず、「悪寒が走った」と最初から正しく表記される。
 
 とはいえ、いくら機械が賢くなっても入力するのは人間だからミスはなくならない。どうぞ御変換、もとい誤変換にはお気をつけください。

※週刊ポスト2011年3月4日号

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