ライフ

くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤 頭痛などの自覚症状なし

 脳の状態を検査する脳ドックで、脳動脈瘤が発見されることがある。脳動脈瘤はくも膜下出血の原因であり、破裂により命を落とすこともある。未破裂動脈瘤については、大きさ、場所、数、年齢などで治療方法が決められる。経過観察されることもあるが、巨大なもの、家族にくも膜下出血患者がいる場合などは開頭クリッピング術やコイル塞栓術で破裂予防が行なわれる。

 脳ドックは、MRIなどで脳を検査し、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血など脳の病気のリスクを早期に発見することを目的としている。近年、健康診断のオプションとして採用する企業もあり、受診者も増えている。
 
 この検査で、脳動脈の一部が瘤状や紡錘状に膨れる脳動脈瘤が発見されることがある。動脈瘤があったとしても頭痛などの自覚症状はなく、日常生活も普通に送ることができる。しかしこの脳動脈瘤が破れると、くも膜下出血をきたし、命にかかわる重篤な状況に陥ることもしばしばある。東京女子医科大学付属病院脳神経外科の岡田芳和主任教授に話を聞いた。
 
「MRI検査で脳動脈瘤が見つかった場合、大きさやできた場所、瘤の数、年齢、家族内でのくも膜下出血患者の有無などをもとに治療方法を考えます。経過観察をすることもありますが、中には2cmを超える巨大な瘤、複数の動脈瘤が見つかった場合や、瘤の形状が不整な場合には治療を勧めています」

(取材・構成/岩城レイ子)

※週刊ポスト2011年4月15日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン