ライフ

アルツハイマーなど記憶力低下はコリン不足 レバーの摂取を

 年をとるのはみな同じなのに、老化スピードは人によって違う。老化を緩やかにするためにはとにかくまず“食”から。そこで医学博士で管理栄養士の本多京子さんに、老けないために必要な栄養素と食べ方を聞いた。記憶力の低下や判断の遅れなど、脳の衰えを防ぐには、コリンという栄養素がいいという。

「体内でビタミンと似たような働きをするビタミン様物質のひとつで、血管を拡張させて血圧を下げる“アセチルコリン”や、細胞膜を構成する“レシチン”の材料になります。レシチンには、血管壁にコレステロールが付着するのを防ぐため、動脈硬化予防が期待されています。

 大豆製品や卵に豊富に含まれ、肝臓に中性脂肪をためないようにして、脂肪肝を予防します。コリンの作用のなかで注目を集めているのは脳の老化予防効果。脳神経細胞の記憶形成を助ける働きがあり、アルツハイマーなどの記憶力低下にはコリン不足が関係していると考えられ、不足すると健忘症になりやすくなるといわれています」(本多さん)

 その効率の良い摂り方は、あるのだろうか?

「コリンとビタミンB12と併せて摂取すると、アセチルコリンの量を増やして効果が高まります。コリンの含有量が高く、手軽に摂取できるのは鶏卵で、健康な人は1日1~2個の鶏卵(卵黄)を食べるとよいとされています。大豆製品やえんどう豆にも含まれるので、コレステロールなどが気になる場合は、豆腐などの植物性たんぱく質から摂取するといいでしょう。水溶性なので摂りすぎの心配はありませんが、卵や大豆のアレルギーがある人は気をつけて」(本多さん)

 おすすめの食品は、鶏卵、豚や牛のレバー、豆腐や湯葉などの大豆製品、えんどう豆、玄米、さつまいもなど。メニューは、卵かけごはん、豆ごはん、玄米ごはん、グリーンピースの卵とじ、レバー串焼き、湯豆腐、ふかしさつまいもなどがいいという。

※女性セブン2011年9月29日・10月6日号

関連キーワード

トピックス

夜の街にも”台湾有事発言”の煽りが...?(時事通信フォト)
《“訪日控え”で夜の街も大ピンチ?》上野の高級チャイナパブに波及する高市発言の影響「ボトルは『山崎』、20万〜30万円の会計はざら」「お金持ち中国人は余裕があって安心」
NEWSポストセブン
東京デフリンピックの水泳競技を観戦された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年11月25日、撮影/JMPA)
《手話で応援も》天皇ご一家の観戦コーデ 雅子さまはワインレッド、愛子さまはペールピンク 定番カラーでも統一感がある理由
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ドッグフードビジネスを展開していた》大谷翔平のファミリー財団に“協力するはずだった人物”…真美子さんとも仲良く観戦の過去、現在は“動向がわからない”
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
悠仁さま(2025年11月日、写真/JMPA)
《初めての離島でのご公務》悠仁さま、デフリンピック観戦で紀子さまと伊豆大島へ 「大丈夫!勝つ!」とオリエンテーリングの選手を手話で応援 
女性セブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(読者提供)
《足立暴走男の母親が涙の謝罪》「医師から運転を止められていた」母が語った“事件の背景\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\"とは
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン