ライフ

ローン破綻に陥らない方法 家族に借入れ額や返済計画伝えよ

 景気の低迷に加え、復興増税も検討されており、今後はさらに負担が家計に重くのしかかってきそうだ。そんななか、子供の教育や生活費などをローンに頼る人が増えている。金融機関の多彩なプランの最新情報と賢い利用法とは?

「ローンを組む際、借りることばかり考え、他社との条件比較をしない人が意外に多い」というのは、家計の見直し相談センターのファイナンシャルプランナー・藤川太さん(以下、「 」は同)。多重債務者は目先のお金優先で返済は二の次、結局破綻してしまうことも多い。

「ローンといっても目的、金利、返済期間など多種多様。事前に情報を集め、自分にもっとも適したものを選ぶことが大切です。病気の際にセカンドオピニオンを求めるように、ローンの場合もさまざまな意見を求めていいはず」

 教育ローンでは、所得など制限はあるが、銀行より低金利なものもある。例えば、日本学生支援機構の奨学金では無利子の第一種奨学金、有利子の第二種奨学金(8月貸与終了者分で利率固定方式1.21%、利率見直し方式0.40%<いずれも9月現在>)が。国の教育ローン・日本政策金融公庫の教育一般貸付では利率は9月現在2.85%(母子家庭2.45%)。低所得者には社会福祉協議会による無利子教育支援資金もある。

「国や自治体関連には好条件のものが多いが、宣伝されないので、情報収集が重要」

 複数の金融機関でローンを組んでいる人向けに「おまとめローン」を取り扱う金融機関もある。小額を複数社より、合計金額を1社で借りたほうが金利が下がる場合が多く、支払い日を統一できるメリットもあるが、審査が厳しいケースが多い。

「まとめなくても各返済日を給料日の直後に変更するべき。月イチより小額ずつのほうが返しやすいと思うのは間違いです。返済実績に傷がつくと、今後ローンが組めなくなることもある。当たり前ですが、給料がはいったらすぐに返すことが必要」

 これから新たにローンを組むときもこの原則は守りたい。

「ローンを組んだら状況をきちんと家族に伝えること。子供には金の苦労をさせたくないと黙っているのは間違いで、お金についてきちんと教えておかないと、後々お金に苦労させることになりかねません。特に教育ローンは子供のために使うお金。借り入れ金額や返済計画を含め、事実を伝えることも重要です」

 家族のためのお金はみんなで協力して使い、返すという心構えがあれば、ローン破綻のリスクは減らせるはず。賢いローン生活を送りたい。

※女性セブン2011年10月13日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト