選挙を存分に楽しむ方法とは(写真/イメージマート)
衆議院の選挙戦がスタートし、各地で盛り上がりを見せている。有権者として“危険な落とし穴”を避けつつ、選挙を存分に楽しむにはどうしたらいいのか? 大人力を発信するコラムニストの石原壮一郎氏が解説する。
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衆院選が1月27日に公示されました。街では候補者らがマイクを手に支持を呼びかけ、テレビや新聞には選挙関連の情報があふれています。ネットやSNSもしかり。いろんな人がいろんな意見を表明していますが、意見がぶつかり合って熱いバトルが繰り広げられることも少なくありません。
日本はいつの間にか「クソマジメ」な国になりました。政治の話題は、ことさら深刻な顔で、それっぽい理屈とともに語らないと許されない雰囲気になっています。自分や身内が立候補しているわけでもなく、政治活動や政治評論を仕事にしているわけでもないなら、もっと肩の力を抜いてもいいのではないでしょうか。
よく考えて「大切な一票」を投じることは、もちろん大切です。しかし、選挙だからと張り切って、いちいち心乱されたり攻撃的になったりする必要はありません。そういう関わり方には抵抗があるけど、無関心なわけではないという方も多いはず。
選挙という魔物が作り出す危険な落とし穴を避けつつ、なるべく楽しむ方法を模索しましょう。気楽に楽しんでいいんだという認識が広がることが、本当の意味で「草の根の民主主義」が根付く必要条件に他なりません。たぶんですけど。
「敵」を罵っている人の背景を想像することで大切なことを学べる
「さあ楽しもう」といっても、何を楽しいと思うかは人それぞれ。いくつか例をあげてみました。
その1「政見放送を見ながら勝手にツッコミを入れる」
党首らが何を言っているかをいちおう聞いて「またそんなその場しのぎの出まかせ言っちゃって」「結局、何が言いたいの?」などと呆れるもよし、合いの手を入れる係のよく知らない議員の緊張っぷりを微笑ましく観察するもよし、あまりにわざとらしいフランクさの演出を見て苦笑するもよし。自宅のテレビの前なら「この人、ずいぶん老けたなあ」「うわ、気持ち悪い喋り方……」などと、感じたことをそのまま呟いても問題ありません。
その2「気に入らない政党やその支持者を口汚く罵っている人を観察する」
SNSなどで支持政党を応援したり、それ以外の政党の問題点を冷静に批判したりするのは、けっして非難されることではありません。ただ、気に入らない政党やその支持者を口汚く罵るのは話が別。そういうことを熱心に繰り返している人を見たときは、「この人は何が不満で、何が原動力になっているんだろう」と考えてみるのがオススメ。多くの場合はそうせざるを得ない理由が想像できて、人生における大切なことを学んだ気になれます。
その3「いろんな種類の『みっともない人』を見て反面教師にする」
この時期は、威勢のいい主張に乗っかることで自分も大きな力を持った気になっている人や、特定の属性の人たちを攻撃することで「強い側にいる安心感」を得ようとしている人、あるいは、政治家や支持者の揚げ足を取ることで自分の「賢さ」を見せつけた気になっている人など、たくさんの反面教師を見つけることができます。「ああはならないようにしよう」と自分を戒めることで、大いに活用させてもらいましょう。
ほかにも、それぞれの政党の強引な自己正当化っぷりに感心したり、問題点を見て見ないフリをしてシレッと支持している人たちの姿に人間のたくましさを感じたりするのもオツなもの。絵に描いたような陰謀論を見事に信じている人を通して、人間の弱さや情報というものの怖さに思いを馳せることもできます。あれこれチャレンジしてみてください。
