チラシの折り込み、再現VTRのエキストラ、先輩のライブでの衣裳係や大道具…などなど、若手芸人は度々ギャラのない仕事を所属事務所から振られ、“お手伝い”することがある。しかし、自分のお笑い活動に少しでも関係のあることであれば、「勉強になるから仕方ない」と割り切ることもできる。
ある若手芸人は、初めてのお手伝いについてこう語る。
「芸人になりたくて、オーディションを受けまくっていました。所属できた事務所は大手で売れている先輩もたくさんいたので、夢と希望でいっぱい。しかし、私の初めての仕事は先輩女優のサイン会にファンとして並ぶことだったのです」。
会場の書店に行ってみると、自分と同じオーディションに受かった若手の芸人が集まり、女優の書いた本をマネージャーから手渡された。
「正直、ファンも集まらないサイン会をやる意味があるのか…?」と思ったという前出の若手芸人。二部に別れていたサイン会に2回並ばされた上に、サイン入りの本は回収され、もちろんノーギャラだったという。
「これからもオレはこんなことばっかやらされ、芸を磨くことができるのだろうか…」と今後が心配になったという。