スポーツ

メジャー行き表明の中島・川崎 成績で見たコスパは球界最悪級

プロ野球界にコストパフォーマンスの概念を持ち込んだ映画『マネーボール』が話題となっている。日本球界の、見た目の成績ではわからない費用対効果の良い選手は誰なのか?

算出方法は単純。「安打数」「本塁打」「塁打数」「出塁数」を年棒で割ったものだ。

セ・パ両リーグとも「安打」「本塁打」「塁打数」「出塁数」すべてでトップを記録した「コスパ四冠王」が出現した。セは広島の丸佳浩、パは西武の浅村栄斗だ。二人とも積極的なバッティングで売り出し、「前田智徳2世」「中島裕之2世」と両チームの看板選手の後継者の呼び声が高い。高卒で早くから頭角を現わした選手は成績と比較して年俸が格安で、当然ながら球団への貢献が大きいようだ。

一方、かつて高卒で入団し球団の看板へと成長した選手にも賞味期限がある。パ・リーグではほとんどの打撃部門で、メジャー行きが確定的な中島裕之(西)、川崎宗則(ソ)がワースト上位となった。

「中島も川崎も、ここ5年間は安定した成績を残している。逆にいえば、成績は変わらないが年俸はうなぎ登りということ。中島は年俸2億8000万円プラス出来高、川崎は2億4000万円。

現在と同等の成績を年俸1億円以下の時代から出していたわけですから、当然コスパは悪くなる。もちろんこの2人の場合、集客力やチームでのリーダーシップなど無形の要素はありますが……。球団としてはいい時期に手放したといえるかもしれない」(パ・リーグ関係者)

【ベスト安打】CP(万円)/安打数
1位:浅村(西) 6.4/117本、伊志嶺(ロ)6.4/110本、3位:岡田(ロ)13.6/154本
1位:丸(広)5.7/105本、2位:川端(ヤ)16.8/107本、3:位長野(巨)21.3/164本

【ワースト安打】CP(万円)/安打数
1位:中島(西) 166.6/168本、2位:稲葉(日)161.2/124本、3位:川崎(ソ)149.0/161本
1位:和田(中) 388.3/103本、2位:ラミレス(巨)375.9/133本、3位:青木(ヤ)194.1/170本

【ベストHR】CP(万円)/HR数
1位:浅村(西) 83.3 /9本、2位:中田(日)100.0/18本、3位:松田(ソ)168.0/25本
1位:丸(広)66.6/  9本、2位:畠山(ヤ)178.2/23本、3位:長野(巨)205.8/17本

【ワーストHR】 CP(万円)/HR数
1位:本多(ソ) 岡田:(ロ)計測不能/0本、3位:川崎(ソ)24000.0/1本
1位:東出(広) 計測不能/0本、2位:平野(神)16000.0/1本、3位:相川(ヤ)10000.0/1本

【ベスト塁打】CP(万円)/塁打数
1位:浅村(西) 4.4/167塁打、2位:岡田(ロ)5.9/169塁打、3位:中田(日)8.3/215塁打
1位:丸(広)3.8/156塁打、2位:川端(ヤ)12.4/145塁打、3位:長野(巨)14.4/243塁打

【ワースト塁打】CP(万円)/塁打数
1位:川崎(ソ)121.8/197塁打、2位:中島(西)114.2/245塁打、3位:稲葉(日)106.3/188塁打
1位:和田(中)233.9/171塁打、2位:ラミレス(巨)231.4/216塁打、3位:青木(ヤ)157.1/210塁打

【ベスト出塁】CP(万円)/出塁数
1位:浅村(西) 4.7/157回、2位:岡田(ロ)5.2/191回、3位:伊志嶺(ロ)9.8/153回
1位:丸(広)3.8/155回、2位:川端(ヤ)12.2/147回、3位:長野(巨)16.0/218回

【ワースト出塁】CP(万円)/出塁数
1位:稲葉(日)125.9/159回、2位:中島(西)125.0/224回、3位:川崎(ソ)120.0/200回
1位:ラミレス(巨)301.2/166回、2位:和田(中)225.9/177回、3位:青木(ヤ)143.4/230回

※週刊ポスト2011年12月23日号

関連記事

トピックス

全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト