国際情報

金正日氏死去なのに慰安婦問題持ち出す李明博氏は外交音痴か

金正日総書記の死亡情報を50時間以上もキャッチできなかった日米韓。ましてや韓国大統領は死亡当日、来日して慰安婦問題を野田首相にぶつけていた。南北統一を目指しながら北の三代世襲を許した韓国は、金正日という独裁者の死をあまりに軽く考えているのではないのか、と産経新聞ソウル支局長の黒田勝弘氏は警鐘を鳴らす。

* * *
金正日の死亡は、北朝鮮の発表によると12月17日午前8時半だったという。この日、韓国の李明博大統領は“シャトル外交”で日韓首脳会談のため日本に向かい、翌18日まで京都に滞在した。首脳会談では慰安婦問題で長広舌し、日本を非難した。金正日死亡はもちろん19日の発表まで知らなかった。日本の野田首相も同じだったから、そのことでとくに非難されることはないかもしれない。

しかし北朝鮮で“異変”が生じているというのに、日本相手に迂遠きわまりない慰安婦話とは。浮世離れというか外交音痴というか。日韓外交のどうしようもない立ち遅れを象徴する場面だった。

韓国も日本も米国も、外部世界は今回、金正日の死を50時間以上もキャッチできなかった。北朝鮮の軍事独裁体制はそれほど「限りなく不透明」だ。今後、北朝鮮は金正恩のためには「何でもあり」と考えておいた方がいいだろう。

それにつけても、李明博大統領の「慰安婦問題」などという過去への突然のこだわりは困ったものだ。金正日死亡に際し早速、野田首相に電話し「対北協力体制」を確認していたが、日本非難の舌の根も乾かないうちに「協力を」では、相手は力が入らない。日韓の迂遠ともいうべき外交摩擦は、日韓離間を狙う北朝鮮の思うツボではないか。

韓国でも2011年、エジプトやリビア、イエメンをはじめとする、中東における自由と民主主義を求める“ジャスミン革命”がもてはやされた。カダフィやムバラクなど長期独裁政権の崩壊を歓迎し、称えた。

北朝鮮の独裁者・金正日も“自然死”ではあったが消え去った。しかし韓国では「北朝鮮にも自由と民主化を」の声はなぜか弱い。政府も政党も知識人も黙っている。一部の保守団体や脱北者団体が辛うじて声を上げているに過ぎない。

韓国は2011年、「貿易1兆ドル突破!」で沸いた。経済発展と民主化を同時達成した唯一の途上国といい、「現代世界史の奇跡」と誇っている。

しかし同じ民族として「南北統一」を民族の至上課題としながら、北に世襲独裁三代を許し、同じ民族なのにその「自由と民主化」に無関心、冷淡というのでは「民族としての力量」が疑われよう。

2012年は韓国も政権交代期だ。金正恩・世襲独裁政権を見据え、その自由と民主化に向け、韓国国民はどんな新政権を選択するのだろうか。

※SAPIO2012年1月11・18日号

トピックス

真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン
11歳年上の交際相手に殺害されたとされるチャンタール・バダルさん(21)。千葉県の工場でアルバイトをしていた
【ホテルで11歳年下の彼を刺殺】「事件1か月前に『同棲しようと思っているの』と嬉しそうに…」浅香真美容疑者(32)がはしゃいでいた「ネパール人青年との交際」を同僚女性が証言
NEWSポストセブン
Mrs. GREEN APPLEのギター・若井滉斗とNiziUのNINAが熱愛関係であることが報じられた(Xより/時事通信フォト)
《ミセス事務所がグラドルとの二股を否定》NiziU・NINAがミセス・若井の高級マンションへ“足取り軽く”消えた夜の一部始終、各社取材班が集結した裏に「関係者らのNINAへの心配」
NEWSポストセブン
山本由伸(右)の隣を歩く"新恋人”のNiki(TikTokより)
《チラ映り》ドジャース・山本由伸は“大親友”の元カレ…Niki「実直な男性に惹かれるように」直近で起きていた恋愛観の変化【交際継続か】
NEWSポストセブン
保護者責任遺棄の疑いで北島遥生容疑者(23)と内縁の妻・エリカ容疑者(22)ら夫妻が逮捕された(Instagramより)
《市営住宅で0歳児らを7時間置き去り》「『お前のせいだろ!』と男の人の怒号が…」“首タトゥー男”北島遥生容疑者と妻・エリカ容疑者が住んでいた“恐怖の部屋”、住民が通報
NEWSポストセブン
モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
《交際説のモデル・Nikiと歩く“地元の金髪センパイ”の正体》山本由伸「31億円豪邸」購入のサポートも…“470億円契約の男”を管理する「幼馴染マネージャー」とは
NEWSポストセブン
米大リーグ、ワールドシリーズ2連覇を達成したドジャースの優勝パレードに参加した大谷翔平と真美子さん(共同通信社)
《真美子さんが“旧型スマホ2台持ち”で参加》大谷翔平が見せた妻との“パレード密着スマイル”、「家族とのささやかな幸せ」を支える“確固たる庶民感覚”
NEWSポストセブン
モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
「港区女子がいつの間にか…」Nikiが親密だった“別のタレント” ドジャース・山本由伸の隣に立つ「テラハ美女」の華麗なる元カレ遍歴
NEWSポストセブン
高校時代の安福容疑者と、かつて警察が公開した似顔絵
《事件後の安福久美子容疑者の素顔…隣人が証言》「ちょっと不思議な家族だった」「『娘さん綺麗ですね』と羨ましそうに…」犯行を隠し続けた“普通の生活”にあった不可解な点
デート動画が話題になったドジャース・山本由伸とモデルの丹波仁希(TikTokより)
《熱愛説のモデル・Nikiは「日本に全然帰ってこない…」》山本由伸が購入していた“31億円の広すぎる豪邸”、「私はニッキー!」インスタでは「海外での水着姿」を度々披露
NEWSポストセブン
優勝パレードには真美子さんも参加(時事通信フォト/共同通信社)
《頬を寄せ合い密着ツーショット》大谷翔平と真美子さんの“公開イチャイチャ”に「癒やされるわ~」ときめくファン、スキンシップで「意味がわからない」と驚かせた過去も
NEWSポストセブン