ライフ

結婚相手に平均、平凡、平穏を求める三平女子や圏外婚が増加

 バブル時代、女性が結婚相手の男性に求める条件は「三高」(高学歴、高収入、高身長)だった。しかし、いまは「三平」だという。平均的年収、平凡な外見、平穏な性格――こうした男性を求める女子を“三平女子”と呼ぶそうだ。命名したマーケティングライターの牛窪恵さんに“三平女子”が増えている背景を聞いた。

* * *
 20、30代のシングル女性を調査して、結婚相手に求める条件がバブルのころと全く違ってきているということがわかってきました。高望みをしないし、年収もそれほど重視していない。彼女たちが求めているのは、安心と安定でした。平均的な年収で、平凡な外見で、平穏な性格、つまり“三平”の男性がいいという女性が増えているんです。

 平凡な外見というのは、かっこよすぎるイケメンは浮気の可能性がありますよね、それなら、見た目もそんなにかっこよくなくてもいいと。また、パートナーとケンカをしたくない、余計なストレスを感じたくないという女性が増えていて、結婚相手も平穏な性格がいいと考えるようになっています。

 年収に関しては、できれば正社員で安定した年収がある人がいいのですが、400万円あればまぁいいというのが最近の傾向です。実際、30代で結婚している女性たちは年収300万円台の人と結婚している女性が最多。相手に年収600万円を求めるのでなく、自分も働いて200万円くらい稼いで、世帯年収で600万円あればいいと考えているんですね。

“三平女子”が増えるきっかけのひとつは、リーマン・ショックです。2007年、2008年に婚活ブームがあって、高望みをしているといつまでたっても結婚できないというのを多くの女性が感じていたわけですね。そんななか、2008年秋のリーマン・ショックで、これから不景気の時代になるとはっきりと見えたことによって、さらに安定を望む傾向が強まった。結婚相手として公務員人気が出てきたのもその一例です。

 さらに昨年3月の東日本大震災があって、おひとりさまでいることの不安を感じる人が増えてきた。いつまでも高望みして相手を探しているより、周囲に“三平”の男性がいれば、30才までに結婚して30代前半のうちに子供を産みたいというのがひとつの目安になってきたように思います。女性には出産年齢のリミットがあるので、なるべく早く結婚して出産したいと考えるは当然で、男性とは危機感が違います。

 こうしたなかで“圏外婚”も増えてきています。これまで圏外と思っていた男性にアプローチしている傾向が出てきているんです。昨年、芸能界でも年の差婚ブームというのがありましたが、実際、国の調査でも7才以上年の離れた男性との結婚が増えているんです。そういう男性を圏外とみなさず相手としてターゲットしていくというのは非常に現実的な考え方。アラフォー女性の年下男性ブームもそうです。

 国際結婚もそうですね。以前、国際結婚がブームになったときは相手がヨーロッパ人やアメリカ人という例が多かったんですが、最近は韓流ブームやアジア留学生の増加もあって韓国人や中国人と結婚する女性も微増傾向に。いまは海外の人とも、スカイプでも交信できますし、フェイスブックもありますから、いままでこの人はないだろう、と圏外だと考えられていた人たちにも結婚の対象を広げているのです。女性は、日本人じゃなければ、同じ年くらいでなければ、といっているといい相手がいないというのを暗黙のうちに気づいていて、色々な人たちと交流しているのではないでしょうか。

関連記事

トピックス

大谷翔平(時事通信フォト)
オフ突入の大谷翔平、怒涛の分刻みCM撮影ラッシュ 持ち時間は1社4時間から2時間に短縮でもスポンサーを感激させる強いこだわり 年末年始は“極秘帰国計画”か 
女性セブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《巨人の魅力はなんですか?》争奪戦の前田健太にファンが直球質問、ザワつくイベント会場で明かしていた本音「給料面とか、食堂の食べ物がいいとか…」
NEWSポストセブン
10月に公然わいせつ罪で逮捕された草間リチャード敬太被告
《グループ脱退を発表》「Aぇ! group」草間リチャード敬太、逮捕直前に見せていた「マスク姿での奇行」 公然わいせつで略式起訴【マスク姿で周囲を徘徊】
NEWSポストセブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《梨園に誕生する元アイドルの嫁姑》三田寛子と能條愛未の関係はうまくいくか? 乃木坂46時代の経験も強み、義母に素直に甘えられるかがカギに
NEWSポストセブン
大谷翔平選手、妻・真美子さんの“デコピンコーデ”が話題に(Xより)
《大谷選手の隣で“控えめ”スマイル》真美子さん、MVP受賞の場で披露の“デコピン色ワンピ”は入手困難品…ブランドが回答「ブティックにも一般のお客様から問い合わせを頂いています」
NEWSポストセブン
佳子さまの“ショッキングピンク”のドレスが話題に(時事通信フォト)
《5万円超の“蛍光ピンク服”》佳子さまがお召しになった“推しブランド”…過去にもロイヤルブルーの “イロチ”ドレス、ブラジル訪問では「カメリアワンピース」が話題に
NEWSポストセブン
「横浜アンパンマンこどもミュージアム」でパパ同士のケンカが拡散された(目撃者提供)
《フル動画入手》アンパンマンショー“パパ同士のケンカ”のきっかけは戦慄の頭突き…目撃者が語る 施設側は「今後もスタッフ一丸となって対応」
NEWSポストセブン
大谷翔平を支え続けた真美子さん
《大谷翔平よりもスゴイ?》真美子さんの完璧“MVP妻”伝説「奥様会へのお土産は1万5000円のケーキ」「パレードでスポンサー企業のペットボトル」…“夫婦でCM共演”への期待も
週刊ポスト
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン