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若者のボランティア参加拡大 気軽な企業CSRイベントも人気

 学生や20~30代といった若い年齢層に、ボランティアや社会貢献活動に参加する人が増えている。きっかけは東日本大震災。あるアンケート調査では、東日本大震災に駆けつけた若者のうち約9割が初めてボランティア活動を経験したと回答した。

「被災地の様子に衝撃を受け、自分の目で見たかった」「いてもたってもいられなかった」など、参加動機の6割が自発的なもの。その一方でボランティアの参加にあたり、「どこに相談していいかわからなかった」という回答も多いのが現状だ。

 そうした受け皿として、活動の窓口を大学がつくる例は多く、岩手・宮城・福島の3県にある大学のうち4割がボランティア活動を単位として認めている。東京都の明治大学は液状化した千葉県浦安市に「拠点」を用意し、被害の聞き取り調査や東北から取り寄せた食品を販売した。「みんな初めてなので、置いてきぼりにならずに学び合える」と学生からも好評だという。

 長期休暇を取得しやすい大学生が、休学届を提出して被災地復興に励む例もある。NPO法人ETIC.は、昨年7月から約100名の大学生や若手社会人らを「右腕」と称して、復興に励む地域のリーダーらの補佐役として派遣してきた。コーディネートをする辰巳真理子さんは、「自分の能力を生かして社会貢献したいと、実力も意欲もある若者が多く集まっています。その力を現地のニーズにいかにマッチさせるかが重要」と話す。

 現段階の被災地における支援ニーズは日常化し、子どもの遊びサポートや手芸活動、買い物支援、漁業復興のわかめの収穫など多岐にわたり、活動を受け入れる窓口も大小さまざまに増えている。

 勤務するIT企業で企画されたツアーに参加し、4月下旬に宮城県南三陸町で活動した30代会社員は、「2か月前は清掃活動をしましたが、今回はひまわりの種を植えました。成長を見るためにまた来たい」と語る。

「震災以後、全国各地、海外からも看護師や介護士が東北に駆けつけました。東北で生まれたボランティアの芽は持ち帰られ、今年、それぞれの地元で育ち始めています」

 そう話すのは、全国訪問ボランティアナースの会 キャンナス代表の菅原由美さんだ。キャンナスは、被災者の支援だけではなく、日頃から看護・介護ボランティアをしている。

「今年4月、難病の娘さん二人との沖縄旅行を希望されたお母さんがいました。1人のボランティアナースが同行することになっていたのですが、1週間の同行はハード。すると沖縄県の看護師がサポートに入ってくれて、無事に旅行が実現できたんです」(菅原さん)

 社会のために“なにかしたい”という気持ちは、東北まで行かなくても実現できるし、自分自身が住んでいる、あるいは興味のある地域への貢献活動など、“なにかしたい”を形にできる活動場所は、身近なところでも増えてきた。しかし“ボランティアや社会貢献活動に参加したいけれど、どうしたらいいかわからない”といった人には、企業が主催するCSR活動に参加するのもオススメだ。

 復興支援の事例としては、スポーツ用品メーカーのナイキは、今年3月11日に「RUN TOGETHER」キャンペーンでランニング1kmにつき500円などをアメリカのNPOを通じて被災地に送る活動を行った。またEMIミュージック・ジャパンも、チャリティーTシャツの利益全額をボランティア団体CIVIC FORCEに寄付する活動を行っている。

 社会貢献活動では、新型ハイブリッド車「アクア」を販売するトヨタが、水にちなんだ自然環境保全活動「AQUA SOCIAL FES!!」(アクアソーシャルフェス)を全国50か所で開催。1回の定員は30~100名で、参加希望者はインターネットで応募。当日、現地に集合して専門家のレクチャーを受けながら、清掃活動などでひと汗かくというプログラムだ。

 高知県・柏島でのイベントでは、ヒノキの間伐材を切り、それをイカの産卵床として海に入れるという活動が実施された。参加した男性は、「柏島というと自然豊かで海がキレイというイメージでしたが、実は問題がある、という認識をもてました」と地元への意識が変わったと話す。

 ゴールデンウィーク中にも、岩手県・宮城県で「みんなの北上川流域再生プロジェクト」、埼玉県で「綾瀬川クリーンプロジェクト」という川の観察や川辺の清掃プロジェクトが行われた。参加費が無料であることから、若者の参加者も多く、子供連れで参加した夫婦は「自然に触れ合えて、子供ものびのびできました。楽しみながら、環境に貢献できるチャンスは嬉しい」と話す。また参加者はフェイスブックを通じ、イベントの後もつながることができる。

 消費以外に豊かさや価値を見出すことが増えている現代の傾向と、こうしたイベントは親和性が高い。また楽しみながらできる、身近な社会貢献活動に普段から携わることで、地域や社会とよりよい関係が生まれる可能性も大きい。大仰に構えるのではなく、“できることをする”“自然で楽しむ”といった気持ちの積み重ねが、自分自身や自然を豊かにするアクションに繋がっていくのかもしれない。

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