芸能

塩谷瞬 14歳でバーテンのバイトとなり、15歳でバー経営した

 モデルと料理研究家との二股騒動で脚光を浴びた俳優・塩谷瞬(30)。母親の顔すら覚えていないという彼は小学校時代に不登校になり、極貧の生活を送った。実父とも15歳で決別したという。プロインタビュアー・吉田豪氏が塩谷の少年時代をさらに深彫りする

 * * *
――温かい家庭を知らないと、結婚に憧れたり、不安になったりしないですか?

塩谷:僕は早く結婚したかったです。15ぐらいのときに当時の彼女と結婚したかったんですけど、僕が東京に出てきて遠距離になって、彼女は中学生だったので、親からの反対もすごく激しかったから別れて。

 僕はお店を経営したりしてたので、結局、仕事が終わってからしか会えないじゃないですか、仕事の前とか。結局、泊まりに来てたりすると、学校に行かなくなっちゃったりして、行けって言っても行かなかったりするじゃないですか、そのころって。燃え上がっちゃうし。それで問題になったりもしてて……。

――……って、15歳で店を経営してたんですか!

塩谷:店もやってました。

――何の店ですか。

塩谷:バーです。金沢で。

――早熟すぎますよ!

塩谷:15ぐらいのとき、もう今とほとんど顔が変わらないから20歳って言って働いていて、そのころから付き合う人は大人の人が多かったです。もう40~50代ぐらいの、それこそ、ヤンチャなやつが好きな経営者とか、スポーツ選手とか、製鉄会社の会長さんとか……。

――そんなつながりがあったんですか(笑)。

塩谷:たまたま読んだ本の一文に、青島幸男さんが「政界を離れてバーテンダーをやっていた、そのときの経験が財産である」みたいことが書いてあったんです、それで僕は青島幸男さんにあこがれて、なんか凄くいいなと思って。

――で、俺もバーテンをやろうと思ったわけですか。

塩谷:そこに真実があるんだ、って感じました。 14の頃、バーでバイトして、順調に店が売り上げのばして、良い空気が出来てきて、若手のエースみたいな感じになった時にグループの会長さんに気に入られ て、飯を食いに行こうって誘われて、話しているうちに、凄く盛り上がって、それで、素直だから全部言っちゃった。「あれっ、おまえ、何歳だ?」 みたいなことになって(笑)。「14です」って言ったら、「おまえ、もう駄目だ。出て行け」ってなって。ちょうどその人が前年ぐらいに、未成年を使ってパクられたらしいんですよ。それでトラウマがあったから、辞めろと言われたみたいで。

――知らずに働かせてるのならともかく、告白されちゃうとそうなりますよね。

塩谷:そしたら怖い人がいっぱい来て、「おまえ、もう町に来るな!」みたいなことを言われて、苛立って、しばらく町には行きませんでした。もともと仕事は解体業や道路工事とか鳶とかを日雇いでやっていて、1年後、ちょうど15のときに、バーで一緒に働いてた人が、「あの人(会長)が頭を下げていて、瞬にどうしても会いたがってる」って言ってて、「嫌です、会いたくないです」とか言ってたんですけども、その人の顔を立てて「会います。でも、 失礼なことをしたらほんとにぶん殴るよ」って。

――また余計なことを!

塩谷:そしたら、ほんとに偉いはずのおっちゃん(会長)が頭を下げてきて、「実はおまえのためにお店をやりたいんだ」ってことになって。その人は、多分、水商売みたいなのをさせたかったんですよね。僕はそういうのは大嫌いだったので断ったけど、「バーだったらやります。ちゃんとしたやつをやりたいです。クラシックのオーソドックスの」って言って。それで、東京のシガーバーから藤村俊二さんみたいな店長さんを呼んでくれて、店を始めたんです。

――そこでも出会いはいろいろありそうですね。

塩谷:そうなんです。ほんとに色んな県を流れて来る人もいれば、北陸の大社長さんとか大企業の役員みたいな人も来るし。僕もメインのバーテンダーだったので、そういう人たちが、やっぱり独白してくるわけですよ。こういう社会的立場になっても、人生はわからないっていうこととか、ほんとに自殺された方もいたし、すごく大きい貿易会社の社長さんでも小さなことで苦しんでるし。

 でも15歳の若造のところで、上場企業の社長とかが、コンプライアンスに引っかかるようなことをバンバン言うわけですよ(笑)。それが凄く勉強になったし、教会の懺悔室みたいな心の拠り所になったのかなって。
 
 で、ある時、ゲームセンターが好きで、仲間と行ってたら、そのときに彼女が応募してくれたプリクラの画像で審査するオーディションで7万5000分の2になって、そのときに、事務所の人に「おまえ、不良なんかやってないで、東京に来て、役者をやれよ」って言われて、1か月悩んで、自分の人生を生かす意味でもやり直す意味でも俳優っていう職業が一番面白いんじゃないかなと思って、15歳で金沢を出て行ったんですよね。

※週刊ポスト2012年8月31日号

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
山下智久と赤西仁。赤西は昨年末、離婚も公表した
山下智久が赤西仁らに続いてCM出演へ 元ジャニーズの連続起用に「一括りにされているみたい」とモヤモヤ、過去には“絶交”事件も 
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン