齢90を超えても現役を謳歌する人生の達人たちがいる。その中のひとりが、プロゴルファー内田棟(うちだ・むなぎ)さん95歳だ。
軽井沢に生まれ育ち、10歳でキャディーを始めた内田さん。終戦後は軽井沢ゴルフ倶楽部のスタッフとして働き、プロゴルファーになったのは55歳のとき。
「周りの人に勧められまして」と、茶目っ気たっぷりに微笑むが、遅咲きのプロがいまや最高齢になったのだから面白い。今年も「日本プロゴルフゴールドシニア選手権大会」の関東予選で1R96、2R102と大健闘を果たした。
一昨年には14時間にも及ぶ開腹手術も経験。体重は10キロ落ち、体力も全盛期には遠いが、晴れた日には自宅で200発ほど打ち、週1~2回は18ホールを回る。焦らず、マイペースがポイントだという。
「目標は100歳まで現役!! ドライバーで180ヤードと飛距離では若い人に負けますが、アプローチではまだまだ負けませんよ」
撮影■二石友希
※週刊ポスト2012年10月19日号