ライフ

「隣の家のソーラーパネルがまぶしすぎる」で慰謝料出た例も

 竹下正己弁護士の法律相談コーナー。今回は「隣家のソーラーパネルがまぶしすぎる。迷惑料を請求したい」と以下のような質問が寄せられた。

【質問】
 隣の家が屋根にソーラーパネルを取りつけたのですが、問題はそのパネルの光の反射が我が家を襲ってきていることです。カーテンで防御していますが、ときにはまともに反射を浴び、目が痛くなることもあり、このままでは平穏に暮らせません。隣家に迷惑料を請求したいのですが可能ですか。

【回答】
 反射光のまぶしさが受忍限度を超えているかどうかの問題です。社会生活を営む上では多少権利を侵害されても、お互い様で我慢しなくてはならないこともあります。しかし、生活妨害の程度が良識の範囲を超えたときは違法性を帯び、不法行為となり、事案によって損害賠償だけでなく、原因の除去や被害防止対策なども請求できます。

 ソーラーパネルを屋根に貼ったときの反射光のまぶしさは見当がつきませんが、照度や輝度を基準にして客観的に程度を測ることはできます。そして、健康な日常生活にふさわしい照度などは、JISの推奨規格などもあり、これと比較することで、ある程度の判断が可能です。

 反射光がこうした規格範囲に収まっていれば、もちろん受忍限度内ですが、多少ハミだしてもカーテンで遮断できる場合や、一日のうちのごく一部の時間であれば、受忍限度を超えていないことになると思います。

 最近の裁判事例で、よく似た件があります。自宅の南側に新築した建物の、こちらに向いた北側の屋根に貼られたソーラーパネルの反射が一年中まぶしく、午前中は部屋によって30分から3時間、通常の輝度の4000倍を超え、住民は日差しの強いときは南側を見ることもできず、ベランダの物干しに出るときにはサングラスの着用が必要となったという事件です。

 南側住民と共同で訴えられたメーカーは、法令上の規制がないと反論。しかし裁判所は、ソーラーパネルにより、北側住民の建物所有権の円満な利用が妨害されており、その程度は受忍限度を超えていると判断し、パネルの撤去を命じた上、多額ではありませんでしたが、慰謝料も認めています。

 なんにせよ、照度等の測定をしてくれる業者などに依頼して客観的資料を用意した上、弁護士会の法律相談を受けて下さい。

※週刊ポスト2012年11月30日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「横たわる少女の横で四つん這いに…」アンドリュー元王子、衝撃画像が公開に…エプスタインと夫婦でズブズブで「英王室から追放しろ」 
NEWSポストセブン
皮膚科の医師だった佐藤容疑者
収賄容疑で逮捕された東大教授の接待現場 “普段は仏頂面”な医学界の権威が見せた二面性「年甲斐もない異様なはしゃぎ方」
女性セブン
「ヤンキー先生」として注目を集めた元文部科学副大臣の義家弘介氏(EPA=時事)
《変わり果てた姿になった「ヤンキー先生」》元文科副大臣・義家弘介氏、政界引退から1年で一体何が…衝撃の現在
NEWSポストセブン
学童クラブの宿泊行事中、男児にわいせつ行為をしたとして逮捕された保育士・木村正章容疑者(左:法人ホームページより。現在は削除済み)
《保護者と児童が証言》「”ジョーク”みたいな軽いノリで体を…」変態保育士“キムキム”こと木村正章容疑者が男子小学生にわいせつ疑い「変な話はいっぱいあったよ」
NEWSポストセブン
被害を受けたジュフリー氏とエプスタイン元被告(時事通信フォト)
「13歳で拉致され、男たち3人に襲われた」「島から脱出する条件はあられもない姿を撮らせること」被害女性が必死に訴えていた“黙殺された証言”【エプスタイン文書300万ページ新たに公開】
NEWSポストセブン
「大谷ファミリー」の活動指針が徐々に明らかになりつつある
《家族でハワイに行ける成長ぶり》大谷翔平が長女をインスタに掲載する「価値観の変化」…真美子さんは「教育分野に興味」
NEWSポストセブン
吉村洋文氏(左)と藤田文武氏(右)と並んで秋葉原駅前で衆院選の第一声をあげる高市早苗首相(写真撮影:小川裕夫)
《問われる存在意義》衆院選で自民単独過半数なら維新はピンチ 定数削減実現は困難に、自民党内で「連立維持するのか」問題も浮上か
法定スピード以上の速度で突っ込んだ(時事通信)
《独自》内閣府公用車の9人死傷暴走事故 委託先は2年前にも永田町で公用車ひき逃げ死亡事故 運営会社と内閣府が「間違いございません」と事実関係を認める
NEWSポストセブン
「日本学術振興会賞」と「日本学士院学術奨励賞」の授賞式に出席された秋篠宮ご夫妻(2026年2月3日、撮影/JMPA)
《上品な艶がドレッシー》紀子さまの授賞式ファッション ライトブルーのセットアップで親しみやすさを演出、同系色のブローチも
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《司忍組長、84歳の誕生日会に密着》胡蝶蘭、鯛、枡酒にコンパニオンが大挙 警察、メディアが関心を寄せる「山口組重要文書」の存在
NEWSポストセブン
晩餐会での“少女漫画のようなエスコート”動画が話題に(提供:soya0801_mlb)
《独占入手》妻・真美子さんの手を優しく取って…大谷翔平、晩餐会での“少女漫画のようなエスコート”動画が話題に ファンに伝えた「ありがとう」
NEWSポストセブン
目撃者が語った“凄惨な事故現場”とは(左/時事通信フォト、右/共同通信)
「『死んじゃうよー』公用車の運転手がうめき声を…」「官僚2人は後ろでグッタリ」公用車が130キロで死傷事故、目撃者が語った“凄惨な事故現場”【高市首相、腹心の官僚】
NEWSポストセブン