ライフ

家計簿つけてる主婦の貯金額 つけてない主婦より200万円多い

 現在、手描きの家計簿がブームになっているという。節約には効果的な家計簿だが、面倒くささを感じる人も多いはず。そこで、今最も売れている家計簿『つけるだけで「節約力」がアップする家計ノート2013』(小学館刊)の著者・細野真宏さんが「貯まるコツ」「続くコツ」をレクチャーする。

 * * *
「もやし」と「バナナ」と「家計簿」。この3つの共通点が何かわかりますか? 総務省の家計調査によると、この数年で「もやし」と「バナナ」の消費量がぐんぐん伸びていて、約20%増となっています。このふたつの食材は安くて栄養価が高いため、「節約に必須」と買い求める家庭が増えているのです。

 実は、同じように、「節約に必須」と、ここ数年爆発的な売れ行きを見せているのが「家計簿」なのです。特に今年は、消費税アップを控えて、家計簿ブームがいっそう盛り上がっています。例えば、神奈川県相模原市の『ACADEMIA くまざわ書店橋本店』では、家計簿の売れ行きが前年よりも1〜2割アップ。その理由を、店長の岸孝行さんはこう話しています。

「(2014年4月からの)消費税アップが決まった影響が大きいですね。家計簿を購入されたかたからは、『赤字にならないか不安で』『増税前に家を購入しようと思っているけど、家計がローンに耐えられるか知りたくて』といった心配の声をよく聞きます」

 確かに家計簿をつけることの節約効果は抜群です。0代から50代までの既婚女性200人を対象に、『女性セブン』が実施したアンケート調査では、「家計簿をつけている主婦」の平均貯金額は838万円で、「つけていない主婦」の644万円を大きく上回りました。

 つまり、家計簿をつけているだけで、貯金に200万円もの差がついているのです。私は、家計簿をつける1日3分の習慣を、「節約力を磨くトレーニング(=節トレ)」と呼んでいます。

 ただ、家計簿と聞くと、「毎日つけるのは面倒」と感じてしまう人も多いでしょう。同じアンケート調査で、現在“家計簿をつけていない人”に聞いてみたところ、約6割は、「過去に家計簿をつけたけど…」という挫折経験者でした。

 節約は地道な努力の積み重ねですが、計算をしたり、買い物のメモをとったり、という習慣は簡単なように見えて、なかなか続けることは難しいものなのです。

 そこで、家計簿で挫折してしまった人や、これからつける初心者の人でも、続く家計簿を作れないか──と、私が3年前に考案したのが、『つけるだけで「節約力」がアップする家計ノート』です。

 この『家計ノート』が支持された大きな理由として、「3日坊主の私が初めて続いています」といった“家計簿再チャレンジ派”の声が、圧倒的に多くありました。

 読者に向けて私が送ったアドバイスは、次のような2つのシンプルなことでした。

【続く家計簿のコツ その1】
●書くだけで目標の8割は達成

 家計簿の目的は、買ったものを自分の手で書き出すことで、どんな買い物をしているかを意識する習慣をつけることです。1円単位などの端数の計算が合わなくても、家計の記録は充分振り返ることができるので、気にすることはありません。毎日の買い物の記録を自分の手で書き出すだけで、家計簿の目的の8割は達成できます。

【続く家計簿のコツ その2】
●1品1品書かなくてもOK

 買った品物をひとつずつすべて書こうと思うと、途中で挫折するのは明らかです。商品ごとではなく、レシートを見て、買った店の名前と合計金額だけを書けばOKです。1日3分の記入で済みます。

※女性セブン2012年11月29日・12月6日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
【新宿タワマン殺人】和久井被告(52)「バイアグラと催涙スプレーを用意していた…」キャバクラ店経営の被害女性をメッタ刺しにした“悪質な復讐心”【求刑懲役17年】
NEWSポストセブン
幼少の頃から、愛子さまにとって「世界平和」は身近で壮大な願い(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
《愛子さまが11月にご訪問》ラオスでの日本人男性による児童買春について現地日本大使館が厳しく警告「日本警察は積極的な事件化に努めている」 
女性セブン
女優・遠野なぎこの自宅マンションから身元不明の遺体が見つかってから1週間が経った(右・ブログより)
《上の部屋からロープが垂れ下がり…》遠野なぎこ、マンション住民が証言「近日中に特殊清掃が入る」遺体発見現場のポストは“パンパン”のまま 1週間経つも身元が発表されない理由
NEWSポストセブン