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魚は新鮮であるほどよいは嘘 鮨名店はあえて熟成させる時も

長さ20cm超の御殿場産ワサビ

 鮨には欠かせないワサビの旬はまさに今。東京・新橋の名店『第三春美鮨』の長山一夫店主によれば「静岡県の御殿場や中伊豆産が最上。11月から12月が一番いい状態」という。
 
 同店で使用する御殿場産のワサビはたっぷりと口に含んでも決してむせるような辛さはなく、すがすがしい芳香と甘みがある。「マグロのような濃厚な魚には多めの量を使い、白身など淡白なものには少なめに、が基本です」(長山店主)

 魚介類は鮮度がよければよいほうがいいと思われがちだ。貝類などは確かに新しいほうが旨いが、マグロや白身魚の場合、締めてすぐに食すと身が締まりすぎて硬かったり、味が単調だったりする。あえて数日間熟成させ、魚の持つポテンシャルを引き出すのが名店のノウハウである。

 回転ずしでお馴染みの「サーモン」だが、一般の鮨店で目にすることは少なかった。しかし最近は「鮭児」(時鮭の子)などが高級ネタとして名店でも扱われることが多い。江戸前鮨の本道では川を遡上する魚は基本的に扱わないが、今やそこにこだわる店は少ないようだ。ただし生の鮭にはアニサキスと呼ばれる寄生虫がいるため、いったんマイナス30度の低温で冷凍殺菌してから供される。

撮影■横田紋子

※週刊ポスト2012年12月14日号

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