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缶コーヒー 最後の0.2秒を決めるパッケージのこだわり

穏やかな表情で、熱くパッケージデザインについて語る菅野さん

 気分転換やホッと一息つく時に飲む缶コーヒー。飲みきりサイズのショート缶が多いが、10年ほど前に流通が始まって以来、人気が高まっているのがボトル缶コーヒーだ。

 トレンド総研が行なった「ボトル缶のコーヒーに関する調査」(20代~30代の男女500名)によると、ボトル缶コーヒーを「日常的に購入している」37%、「日常的とは言えないが、購入している」49%で、合わせて86%の人がボトル缶コーヒーを「購入している」と回答。ボトル缶のメリットについての質問では「開封した後もキャップができ、分けて飲める」74%、「持ち運びが便利」61%、「香りが良い」25%と、ボトル缶の構造に関する回答が上位になっている。

 その一方でボトル缶コーヒーを購入する際に、選ぶ基準を聞いた質問には「味が好みのもの」55%に次いで、「パッケージが美味しそうなもの」35%が2位、5~7位が「パッケージデザインで香りが良さそうなもの」19%、「パッケージデザインが好きなもの」17%、「パッケージデザインで高級感がある」10%となっており、デザインのウェイトがかなり高いようだ。

 同調査ではボトル缶コーヒーのデザインで「最もスタイリッシュなイメージのあるもの」についても質問し、1位『イリー イッシモ エスプレッソ ブラック』(日本コカ・コーラ)、2位『TULLY’S COFFEE BARISTA’S BLACK』(伊藤園)、3位『ジョージア ヨーロピアン コクのブラック』(日本コカ・コーラ)という結果になった。

 上位に2つもデザイン担当の商品がランクインした、日本コカ・コーラのデザイン イノベーション パッケージ グループの菅野富美子さんに話を聞いた。

「店頭でいろんな商品が並ぶ中で、人は0.2秒で見分けて、2秒で欲しいものの判断を決めるといわれています。パッケージは実際に商品を手に取っていただく、ほんの一瞬、0.2秒で見分けて選んでいただく、“決め手になるもの”と考えてデザインをしています。だから消費者の方が選ぶパッケージデザインのアンケートで、担当した商品が2つも上位に入ったのは、とても嬉しいですね」(菅野さん・「 」内以下同)

 ボトル缶の人気が高まっており、構造的なメリットを感じている人も多い。素材は近いが容量が異なるショート缶や、容量は近いが素材や構造が異なるペットボトルなどと比較して、ボトル缶ならではの良さがあるという。

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