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綱引きの争いから名言「五輪は参加することに意義ある」誕生

 国際オリンピック委員会(IOC)が2020年五輪の中核競技からレスリングを除外した。その議論の場で、除外候補に挙げられていた他の種目には、日本ではマイナーな近代五種やボートなどがあった。過去の五輪競技種目には、今では考えられないような種目が実施されている。

「綱引き」は1900~1912年と、1920年の5大会で、陸上競技の一つとして行なわれた。当時の人気種目だったが、その後は姿を消したままになっている。

 1908年のロンドン大会では、イギリスのチームが鋲つきのスパイクを使用したことに、負けたアメリカのチームが猛抗議。以後の試合を棄権する騒ぎになった。

「ロンドン大会では、教会に行く関係者が多いことから、日曜日には競技が行なわれていなかった。その時、セント・ポール寺院の礼拝で、大主教のタルボット神父が、イギリスとアメリカのいさかいを諫めるように説教で語ったのが、『オリンピックで重要なのは、勝つことではなく参加することである』という言葉でした」(中日新聞東京本社編集委員・満薗文博氏)

 綱引きをめぐるいざこざがなければ、この名言は生まれなかったのである。

※週刊ポスト2013年3月1日号

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