ビジネス

【日本株週間見通し】「甘利越え」目指すもキプロス問題懸念

 投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の3月18日~3月22日の動きを振り返りつつ、3月25日~3月29日の相場見通しを解説する。

 * * *
 先週の日経平均は下落。米国の緩和政策の継続や、日銀の黒田新体制による大胆な金融緩和期待を背景に、日経平均は2008年9月8日以来約4年半ぶりに12600円台を回復する局面をみせた。しかし、週を通じてキプロス問題のユーロ圏への影響をめぐる懸念が上値の重しとなり、週後半にかけては含み資産関連など、相場をリードしていたセクターや銘柄に対する利益確定の流れに向かわせた。

 先週は、週初から波乱の展開となった。キプロス支援問題が債務危機の新たな局面としてネガティブ視され、ユーロ・円が1ユーロ121円台、日経平均は300円を超える下げとなり、前週14、15日の2日間の上昇分を帳消しにした。その後いったんはキプロス問題が和らぎ、NYダウが史上最高値を更新したことなども追い風となっていた。

 しかし、欧州中央銀行(ECB)は、キプロス向け緊急流動性支援(ELA)の現在の水準を25日まで維持するとの声明を発表。欧州連合(EU)などによる金融支援策の受け入れがなければ、流動性供給を断つ構え。市場は先週のように週明けに波乱展開が起こるとの警戒もあり、積極的な押し目買いの動きは限られるなかで、利益確定の売りに下げ幅を広げていた。

 今週は3月期企業の決算期末となる。市場の関心は甘利明経済再生担当相が2月9日の講演で日経平均に関して、「3月期末までには13000円を目指して頑張るぞという気概を示すことは大事だ」、「株価が上がっていくように次々と手を打っていきたい」との発言。3月末の13000円、いわゆる「甘利越え」がターゲットとして意識される。また、3月期の権利落ち後の早期の切り返しが期待される。85円程度と観測されている配当・権利落ち分を早期に埋めてくるようだと、相場の先高期待が一段と強まることになる。

 そのキッカケとしては、黒田新体制による臨時の金融政策決定会合への思惑。市場では週明け25日にも会合が行われ、4月の金融政策決定会合での発表が予想されている。大胆な金融緩和政策への期待から、利食いに押されていたセクターなどへの見直しが強まることが考えられる。また、今週は不動産や倉庫などに利益確定の売りが優勢となるものの、押し目買い意欲の強さが窺えた。また、相対的に出遅れているセクターへの見直しも目立つなど、アベノミクス効果に対する期待は大きい。

 一方、これらのハシゴを外す可能性があるのが、キプロス問題となる。週末に何らかのポジティブな進展がみられれば、一気にリスク・オンに向かわせることになり、安定化に向けた進展が待たれる。

関連キーワード

トピックス

WEST.中間淳太(37)に熱愛が発覚、お相手は“バスり”ダンスお姉さんだ
《デートはカーシェアで》“セレブキャラ”「WEST.」中間淳太と林祐衣の〈庶民派ゴルフデート〉の一部始終「コンビニでアイスコーヒー」
NEWSポストセブン
犯行の理由は「〈あいつウザい〉などのメッセージに腹を立てたから」だという
「凛みたいな女はいない。可愛くて仕方ないんだ…」事件3週間前に“両手ナイフ男”が吐露した被害者・伊藤凛さん(26)への“異常な執着心”《ガールズバー店員2人刺殺》
NEWSポストセブン
Aさんは和久井被告の他にも1億円以上の返金を求められていたと弁護側が証言
【驚愕のLINE文面】「結婚するっていうのは?」「うるせぇ、脳内下半身野郎」キャバ嬢に1600万円を貢いだ和久井被告(52)と25歳被害女性が交わしていた“とんでもない暴言”【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
WEST.中間淳太(37)に熱愛が発覚、お相手は“バスり”ダンスお姉さんだ
《独特すぎるゴルフスイング写真》“愛すべきNo.1運動音痴”WEST.中間淳太のスイングに“ジャンボリお姉さん”林祐衣が思わず笑顔でスパルタ指導
NEWSポストセブン
食欲が落ちる夏にぴったり! キウイは“身近なスーパーフルーツ・キウイ”
《食欲が落ちる夏対策2025》“身近なスーパーフルーツ”キウイで「栄養」と「おいしさ」を気軽に足し算!【お手軽夏レシピも】
NEWSポストセブン
和久井被告が法廷で“ブチギレ罵声”
「どうぞ!あなた嘘つきですね」法廷に響いた和久井被告(45)の“ブチギレ罵声”…「同じ目にあわせたい」メッタ刺しにされた25歳被害女性の“元夫”の言葉に示した「まさかの反応」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
遠野なぎこと愛猫の愁くん(インスタグラムより)
《寝室はリビングの奥に…》遠野なぎこが明かしていた「ソファでしか寝られない」「愛猫のためにカーテンを開ける生活」…関係者が明かした救急隊突入時の“愁くんの様子”
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)が犯行の理由としている”メッセージの内容”とはどんなものだったのか──
「『包丁持ってこい、ぶっ殺してやる!』と…」山下市郎容疑者が見せたガールズバー店員・伊藤凛さんへの”激しい憤り“と、“バー出禁事件”「キレて暴れて女の子に暴言」【浜松市2人刺殺】
NEWSポストセブン
目を合わせてラブラブな様子を見せる2人
《おへそが見える私服でデート》元ジャンボリお姉さん・林祐衣がWEST.中間淳太とのデートで見せた「腹筋バキバキスタイル」と、明かしていた「あたたかな家庭への憧れ」
NEWSポストセブン
先場所は東小結で6勝9敗と負け越した高安(時事通信フォト)
先場所6勝9敗の高安は「異例の小結残留」、優勝争いに絡んだ安青錦は「前頭筆頭どまり」…7月場所の“謎すぎる番付”を読み解く
週刊ポスト
アパートで”要注意人物”扱いだった山下市郎容疑者(41)。男が起こした”暴力沙汰”とは──
《オラオラB系服にビッシリ入れ墨 》「『オマエが避けろよ!』と首根っこを…」“トラブルメーカー”だった山下市郎容疑者が起こした“暴力トラブル”【浜松市ガールズバー店員刺殺事件】
NEWSポストセブン
WEST.中間淳太(37)に熱愛が発覚、お相手は“バスり”ダンスお姉さんだ
《熱愛ツーショット》WEST.中間淳太(37)に“激バズダンスお姉さん”が向けた“恋するさわやか笑顔”「ほぼ同棲状態でもファンを気遣い時間差デート」
NEWSポストセブン