国際情報

中国共産党幹部 高級ブランド時計好き多く4000万円超の例も

 中国では3月17日に全国人民代表大会(全人代)が閉幕。発足したばかりの習近平国家主席と李克強首相による新指導部は幹部の腐敗撲滅を公約に掲げるなか、「腐敗の原因となる」としてテレビ、新聞などでのブランド品の広告を禁止する措置をとっているが、何と最高指導部のなかには4000万円もするブランド時計を身に付けている幹部がいることが分かった。香港誌「中国密報」最新号が報じた。

 その人物とは、党の最高意思決定機関である政治局常務委員会の兪正声・常務委員で、中国人民政治協商会議(政協)主席を務める。兪氏の所有している時計はパテック・フィリップ社製の最高級品で、288万元(約4320万円)。同誌は兪氏が地方視察の際、撮影された写真から腕時計部分を拡大して、時計を特定した。

 ちなみに、同社製の時計は北朝鮮の最高指導者である金正恩第一書記も愛用しているが、こちらはカラトラバ・フラットベゼルという商品で、日本円で1000万円近い値段だ。

 同誌はまた、中国のネットユーザーらが約1万人の党幹部の視察中の写真から身に付けている時計を特定した情報も紹介している。半数の5000人ほどは普通の国産の時計をしていたが、40%はスイスやドイツ製の高級時計を所持しており、5%の幹部は非常に高価なブランド時計をしていたという。

 そのなかで、鉄道大臣だった盛光祖氏(現在は中国鉄道総公司会長)は7万3500元(約110万円)のローレックスの時計のほか、さまざまなブランド時計を所持しており、分かっているだけでも総計で40万元(約600万円)は下らないという。

 このほか、閣僚級の幹部が身につけている時計は日本円で10万円以上から数百万円までさまざまで、いずれもブランド製の高級品揃いだった。中国では李克強氏が副首相時代の月給が党政治局員としての手当を含めて約3万元(約45万円)と伝えられている。閣僚級ではその半分の20万円程度なので、これらのブランド時計はかなりの出費となるはずだ。しかし、盛・鉄道相のように時計だけで600万円も出せるのは、常識的に考えれば理解しがたい。

「習近平主席は腐敗撲滅を訴え、庶民にも食べ残しなどの浪費をしないよう訴え、ブランド品の広告も禁止しているが、まずは党・政府幹部に国産の安い時計をするように指示すべきだ」との声も市民の間からあがっている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
宮城県栗原市でクマと戦い生き残った秋田犬「テツ」(左の写真はサンプルです)
《熊と戦った秋田犬の壮絶な闘い》「愛犬が背中からダラダラと流血…」飼い主が語る緊迫の瞬間「扉を開けるとクマが1秒でこちらに飛びかかってきた」
NEWSポストセブン
高市早苗総理の”台湾有事発言”をめぐり、日中関係が冷え込んでいる(時事通信フォト)
【中国人観光客減少への本音】「高市さんはもう少し言い方を考えて」vs.「正直このまま来なくていい」消えた訪日客に浅草の人々が賛否、着物レンタル業者は“売上2〜3割減”見込みも
NEWSポストセブン
全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン