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2013.07.07 16:00  週刊ポスト

ペエペエの俳優でも立ちあがり挨拶する高倉健を千葉真一語る

 世界的なアクションスターとなり、ハリウッドにも多くのファンを持つ千葉真一氏。もっとも影響を受けたのは高倉健氏だったと語る千葉真一氏の思い出を、映画史・時代劇研究家の春日太一氏が綴る。

 * * *
 千葉は50年以上のキャリアを第一線で送ってきた。彼に最も影響を与えたのは、若い頃に何度も共演した高倉健だという。

「健さんはあまり口でいろんなことを言う人ではないです。食事をしている時にポツリと言われる言葉が響くんですよ。

 一番言われたのは『人に迷惑をかけるな』ということです。それから『何かあったら、俺に言ってこい』って。僕は芸能界をやめようと思ったことがありました。その時に健さんに相談したら、『やめてやることがあるのか。なかったら喰えないだろう』って一言だけ。

 それで一日考えて、翌日にお会いした時に『もう二度と芸能界をやめるという言葉は吐きません。最後までやります』と言ったところ『分かった。それなら俺も面倒をみる。いつでも力を貸すから、今の言葉、忘れるなよ』と。もう泣きましたね。

 あの人はいつでも人生に感謝している人なんだと思います。だから絶対に偉ぶらない。どんなペエペエの俳優が来ても、立ちあがって『高倉です』と挨拶をされる。僕も、あの人のおかげで人間を変えられました。僕は今でも健さんの足元にも及びませんが、あの人みたいになりたいと今でも願っています。

 ただ、映画に対する情熱だけは誰にも負けません。日本映画がもっと世界に行けるように、これからも戦っていきますよ」

●春日太一(かすが・たいち)/1977年、東京都生まれ。映画史・時代劇研究家。著書に『天才 勝新太郎』(文春新書)、『仲代達矢が語る日本映画黄金時代』(PHP新書)ほか。

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※週刊ポスト2013年7月12日号

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