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しずちゃん 梅津トレーナーとの最後の会話は「抱っこして」

「しずちゃん」こと南海キャンディーズ・山崎静代(34才)のボクシング専属トレーナーだった梅津正彦さん(享年44)が7月23日、末期がんで亡くなった。

 2012年にメラノーマという悪性の皮膚がんが発症。2度の手術を経るも、がんはリンパ節に転移し、梅津さんの体をむしばんでいった。

 そして、7月7日、梅津さんは「挑戦」というテーマの講演会のステージに立った。しかしその3日後の7月10日、容体が急変し、そのまま入院することに。それからしずちゃんは、仕事以外のほとんどの時間を梅津さんの病室で過ごしていた。

 そして22日午後7時半。この日も仕事終わりに病院へ駆けつけたしずちゃんに、梅津さんは「(来るの)遅かったな」と言いながら待っていてくれた。

「抱っこして」

 起き上がって話をしたかったのだろう。しかし、しずちゃんが体をグッと抱えても、梅津さんにはもう起き上がる力がなかった。代わりに梅津さんが差し出した手をしずちゃんが握ると、彼は彼女の手に爪を立てるほどぎゅっと力強く握った。その後、梅津さんの意識は朦朧とし、それがふたりの最後の会話となった。

 だんだんと呼吸が弱まり、心臓だけが動いていた。握りしめた手に鼓動を感じる。梅津さんの妻・敦子さんは梅津さんの耳元に携帯電話をもっていき、いろいろな人に電話をかけた。まだ声は聞こえているようで、言葉は発せない梅津さんの目から涙がこぼれた。そうして23日午前1時、梅津さんの心臓が止まった。しずちゃんは不思議と落ち着いていた。泣き崩れて取り乱すことはなかったという。

「しずちゃんは最後まで回復することを信じていたんです。“私ひとりしか信じてなくても絶対に信じてる”って言ってたくらいですから、その時はまだ彼女の中で梅津さんの死は現実のものではなかったんでしょうね…」(しずちゃんの知人)

 亡くなったその日、しずちゃんは梅津さんの自宅を訪れた。敦子さんや息子の悠正くん(はるまさ・5才)と一緒に、あんなことあったね、こんなことあったね、と梅津さんの思い出話をしていたというが、その時もまだ夢心地だったのだろう。

※女性セブン2013年8月15日号

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