国内

呉智英 ネットの悪ふざけ投稿は「文明的な問題」と指摘

 ここ最近、頻繁に起こっているインターネット投稿における悪質事件。東京・三鷹で起きた女子高生刺殺事件でも、犯人が勝手に女子高生の裸の画像や動画をインターネットにアップする危険な投稿が発覚した。

 評論家の呉智英さんはこう指摘する。

「若者の悪ふざけなんて昔からあった。戦前の旧制高校では、わざとバンカラで街を練り歩いたり、悪ふざけにしても身内だけのコミュニティーでのものにすぎなかった。それがインターネットの普及によって、局地的な自分たちだけの悪ふざけだったものが全国的に広がってしまうんです。

 そこで、おれもマネしてみようと思う者が出てきてしまった。この問題は若者のモラルの低下ということではなく、若者が全世界に広がるインターネットという道具の使い方をきちんと認識していないからに他ならない。ただ、認識を高めたとしても、例えばアメリカの銃社会のように、あちこちで銃が犯罪に使われてしまうように一度使われてしまったものは簡単にその使い方を縮小できない文明的な問題なんです」

 さらに三鷹女子高生刺殺事件のような交際相手の写真をネット上にまき散らす行為については、

「交際している時は、お互いの信頼関係によってそういったものを送ったとしても大丈夫なんですが、気持ちが変わって別れてしまうと今回のようなリベンジポルノという形になってしまいます。手紙を使って愛をささやきあえば、そんなことはありえないんですけどね。手紙1枚なら、簡単に捨てることができ、消すこともできますから」(前出・呉さん)

 便利な一方で、今一度、ネットの危険性についても話し合うことが重要なのではないか。

※女性セブン2013年11月7日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン